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伊調4連覇…父も姉も一緒にタックル 家族の結束力でつかんだ偉業

[ 2016年8月19日 05:30 ]

リオ五輪<女子レスリング58キロ決勝>母・トシさんの遺影を抱き、伊調は涙(上は姉・千春さん、左奥は父・春行さん)
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リオデジャネイロ五輪レスリング・フリースタイル女子58kg級

(8月17日 カリオカアリーナ)
 伊調の大偉業に家族も泣いた。父・春行さん(65)、姉で04年アテネ、08年北京五輪48キロ級銀メダリストの千春さん(34)らは観客席から大声援を送った。14年11月に亡くなった伊調の母・トシさんの遺影を持って応援した春行さんは、「初めて涙が流れた」と感慨に浸った。

 決勝、リードされたまま進むカウントダウン。娘は窮地に追い込まれていたが、「勝つと思って見ていた。応援してる方も自信を持って応援しないと。お母さん(トシさん)もそう言っていたから」と春行さん。千春さんも、「とにかく一緒に戦おうと思っていた。私の力が少しでも馨に移って戦ってくれれば、と。私だけでなく、みんなのタックルで獲った金メダル」と妹の4つ目の金メダルを喜んだ。

 伊調がレスリングを始めた八戸クラブの沢内和興会長(69)は、「家族の結束力ですよ。それが一番、力になったと思う」と話した。涙を流す伊調を見て、よみがえったのは金メダリストが5歳だった頃の記憶。「小さい時は泣いて試合に出ない時もあった。相手が怖くて泣いた」と懐かしんだ恩師は、「ホントによくやった」と称えた。

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