林部智史 世界遺産のように歌い継がれたら…広島・厳島神社で念願のコンサート、小椋佳さんも登場

[ 2023年5月28日 04:00 ]

厳島神社でコンサートを行った林部智史(右)と小椋佳さん
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 歌手の林部智史(35)が27日、広島・厳島神社でコンサートを行った。世界遺産での公演は自身初めて。“泣き歌の貴公子”として人気を集め、これまで叙情歌を歌う公演などを開催し、日本の古き良き歌を紡いできた。今年でデビュー7周年。「No・1よりオンリーワンな歌手に。世界遺産のように、自分の歌が歌い継がれたらうれしい」と話した。

 海に臨み、ステージの横をカモメが飛ぶ。自然豊かな厳島神社に、林部の“クリスタルボイス”が響いた。公演前まで厚い雲が空を覆っていたが、林部の登場とともに、隙間から光が差し込んだ。本殿への参拝を終えてステージに姿を現し「この感動をかみしめて、一曲一曲歌いたい」と吐露。集まった約900人からは温かい拍手が送られた。

 593年に創建され、1400年以上の歴史がある厳島神社。林部にとって、思い入れのある場所だ。2018年に童謡や日本の歌といった叙情歌の活動を始めた時「いつかここで歌えたら」と願いを込めて参拝。20年には公演の開催が決まったものの、新型コロナウイルスの影響で中止になった。「やっと歌えることが本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 厳島神社公演が中止になった後、曲作りの中で親交を深めた歌手がいた。今年1月に引退を表明した歌手の小椋佳さん(79)だ。21年には小椋さんが全曲、林部のために書き下ろしたアルバム「まあだだよ」をリリース。その中には「中止になった厳島神社で歌いたい」と思いが強かった曲「慈しむ人、美しい人」が収録されている。この日、ついに人前で初披露。和楽器編成の演奏をバックに、林部は感慨深そうに歌い上げた。

 今月19日にはG7広島サミットで、各国首脳が訪れた厳島神社。「平和を願う、という部分では通ずるところもある。死ぬまで歌っていきたい」。林部は揺るがぬ決意を口にした。

 ≪小椋佳さん力強い歌声披露≫この日、舞台には小椋さんも登場。林部に呼び込まれると、観客からは歓声が巻き起こった。「慈しむ人…」の制作が始まった時から同所での共演を希望していた林部が、出演をオファー。念願の晴れ舞台に、小椋さんが駆けつけた形だ。「79歳と言えば父親が死んだ年。筋肉も落ちてくるし、生きてることがしんどいよ」と軽快に語った。ステージでは力強い歌声で「愛燦燦」を1人で歌い上げた。

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