SNS反響の男女逆転NHK「大奥」ギャラクシー賞月間賞受賞「堂々とした歴史ドラマ」

[ 2023年4月20日 12:20 ]

ドラマ10「大奥」のメーンビジュアル(C)NHK
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 放送批評懇談会が選ぶ「2023年3月度ギャラクシー賞月間賞」が20日に発表され、“男女逆転の大奥”を描き、SNS上で反響を呼んだNHKドラマ10「大奥」が受賞した。今秋にはシーズン2が放送される。

 原作は「西洋骨董洋菓子店」「きのう何食べた?」などの漫画家・よしながふみ氏が、隔月刊誌「MELODY」(白泉社)に2004年8月号から21年2月号まで連載した同名人気作。3代将軍・徳川家光の時代から幕末・大政奉還に至るまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描き、センセーションを巻き起こした。全19巻は累計600万部(紙・電子)を誇る。

 過去計3度、ドラマ化&映画化されたが、今回は家光編から物語のラスト・大政奉還まで初めて映像化。脚本は連続テレビ小説「ごちそうさん」、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、TBS「JIN―仁―」「義母と娘のブルース」「天国と地獄~サイコな2人~」などの森下佳子氏。主題歌はシンガー・ソングライター、幾田りらが新曲「蒲公英」(たんぽぽ)を書き下ろし。時代劇初挑戦ながら徳川吉宗役を体現した冨永愛らキャストの熱演が光った。

 選評は「将軍が女性で、大奥が種付けの男性の世界という奇想天外な設定にもかかわらず、史実をしっかりと踏まえた原作を忠実に再現して堂々とした歴史ドラマとして展開した。それぞれの登場人物の性格が丁寧に描かれ、それぞれの『覚悟』を貫くところがさわやか。さまざまな形の情愛あふれた世界を作り上げて堪能させてくれた」と絶賛した。

 「ギャラクシー賞」は放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するため1963年に創設。活動の一環とし、自主的に番組を推奨する「月間賞」を選定している。

 同月度はNHKスペシャル「海辺にあった、町の病院~震災12年 石巻市雄勝町~」(NHK、3月11日)、日曜ドラマ「ブラッシュアップライフ」(日本テレビ、1月8日~3月12日)、「タモリ倶楽部」(テレビ朝日、3月24・31日)も受賞した。

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