渡辺明名人に挑む藤井王将「名人という言葉には子供の頃から憧れ」 5日に名人戦7番勝負第1局

[ 2023年4月4日 18:59 ]

名人戦前夜祭で記念撮影する渡辺名人(右)と藤井王将(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の渡辺明名人(38)に藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋王、棋聖含む6冠=が挑む第81期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)第1局開幕前日の4日、会場となる東京都文京区のホテル椿山荘東京で対局場検分と前夜祭が行われた。

 前夜祭には300人を超える関係者やファンが集結。過去3年は新型コロナ禍で関係者だけの小規模なセレモニーだったが、今回は午後6時開会の1時間以上前からステージ前に人垣が二重三重に築かれる熱狂ぶりだ。スーツ姿で登壇した対局者の2人は花束を贈呈され、4連覇を狙う渡辺は「すごい人でびっくり。これ、何の会合なのかなと。このような大勢の方に入っていただく前夜祭は初めてです。ここ数年で増えた将棋ファンの方はどこにいるかとこの3年は思っていましたが、いたんだ、と」とユーモアたっぷりにあいさつ。続けて「このような注目を集める番勝負に出場できるのは棋士として喜び。自分自身、ベストを尽くして頑張っていきたい」と決意を明かした。

 初挑戦の藤井は「名人という言葉には子供の頃から憧れの気持ちがあり、今回その名人戦の舞台に立てることをとても楽しみに思っています。この名人戦はこれまでのタイトル戦より長い9時間ということで、その持ち時間を使ってじっくり考えられることも楽しみにしています。多くの方にご注目いただける一局となると思いますので、その期待に応えられるような熱戦にしたいと思っています」とよどみなくスピーチした。

 藤井がシリーズを制すれば史上最年少7冠と同時に、谷川浩司17世名人(60)の持つ最年少名人記録(21歳2カ月)を更新する。

 5日の対局開始は午前9時。開幕局のため、先後は振り駒で決まる。持ち時間は各9時間。終局は6日夜の見込み。

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2023年4月4日のニュース