カンテレ・服部アナが休職 アスレチックス・藤浪の挑戦追いかけ米国へ

[ 2023年4月4日 06:00 ]

21年4月16日、ヒーローインタビューで初めて藤浪(左)と共演した服部アナウンサー(提供写真)
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 伝え手、そして1人の友人として、海を渡った。関西テレビの服部優陽アナウンサー(29)が休職し、親交の深いアスレチックス・藤浪のメジャー挑戦を追うために先日渡米した。

 アナウンサーと選手という立場で球場では顔を合わせる程度だったが、互いの自宅も近いことから数年前から食事をする機会が増えていった。1歳下の藤浪にとってはなんでも相談できる先輩。2年前に「(メジャーに)いつか行ってみたいんです」と本人から打ち明けられたという。当時、右腕は不振に苦しんでおり、推移を見守っていたが昨オフに球団が藤浪のポスティングを容認。服部アナは「藤浪投手は1人のスポーツ選手として魅力的ですし、率直に近くで彼の挑戦を見てみたいなと思ったのが一番」と休職を決断した。

 2年前に藤浪の意向を聞いた時から英語の勉強も始め、今では日常会話なら苦にならないレベルまで上達。「藤浪投手の挑戦だけではなく、野球に対する知見も増やしたいですし、アメリカでの野球の見方も(日本と)違うと思うので野球の伝え手としても今後にプラスにしていきたい」と今後の野球実況にも生かすつもりだ。

 入社8年目で、競馬、プロ野球実況も経験しアナウンサーとしてこれから脂の乗る時期での休職、渡米。家族には心配されたというが、後押ししてくれる人も多かったという。「会社(関西テレビ)の理解ありきで動けることなので。許してくれた会社に感謝しています」。米国ではオークランド近郊を拠点にし、藤浪の住まいとも自転車で行き来できる距離にある。「向こうで日本語を喋れる人は少ないので藤浪投手も“そういう存在は大きい”と言ってくれています。藤浪投手の良い心の抜きどころになればと思います」。

 服部アナには忘れられない思い出がある。21年4月16日のヤクルト戦で藤浪が1450日ぶりに甲子園で白星を挙げた試合後、ヒーローインタビューで共演。後日、「初ヒーロー共演記念」とマジックで記されたウイニングボールを手渡された。「17年に知り合って、正直その時は不振で彼が沈んでいる姿しか見ていないんです。野球を楽しんでる姿を見たいですね」。マイクを一旦置き、藤浪晋太郎の躍動を追いかける。(遠藤 礼)

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