石倉三郎 俳優人生は、あの名優の一言から始まった「オレだって昔は素人じゃないかよ」

[ 2023年4月4日 18:43 ]

俳優の石倉三郎
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 俳優の石倉三郎(76)が4日までに更新されたYouTubeチャンネル「丈熱BAR」にゲスト出演。日本映画史に残る大スターとのエピソードを明かした。

 家族の反対を押し切って、石倉が俳優を志して大阪から東京へ出たのが18歳の時。なかなか劇団に入れなかったものの、仕送りをする条件で上京していたため、アルバイト三昧で何とか生活する日々が続いていた。

 石倉がスーパーマーケットで働いていた時、休憩時間に近くの喫茶店に行くと、あの名優をお店で見かけた。「高倉健さんがいたの。お、健さんだ、格好いいな、と思って…」。高倉さんは映画「網走番外地」などで、当時すでにトップスター。放つオーラも際立っていた。ただ、遭遇は一度きりで終わらない。「(その店に)毎晩いるのよ。この人は大スターなのに、暇な人なんだなあって思ったよね」。高倉ほどの大物俳優なら、自分でスケジュールを決められることを知ったのは後年だった。

 店で顔を合わせるうちに、会釈しあう関係となり、高倉さんが初めて石倉に声を掛けたのが、それから約2カ月後。石倉の境遇を知り、高倉さんは「東映に来るか」と提案した。ギャラがもらえることを知り一度は喜ぶも、石倉が「僕は(演技が)素人ですよ」と言った時の、高倉さんの一言がふるっていた。「オレだって昔は素人じゃないかよ」

 石倉は「(その言葉は)効いたね」と感慨深げ。石原三郎が本名の石倉が、尊敬する高倉さんの1文字をもらいうけ、芸名にするのは、もう少し後の話となる。

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2023年4月4日のニュース