「プロ級」評価のざきのすけ。自作の失恋ソングで表現力勝負

[ 2021年6月28日 13:00 ]

「THE FIRST TAKE STAGE」ファイナリストインタビュー1

「THE FIRST TAKE STAGE」ファイナルに進出したざきのすけ。

 今、若者の間で話題のYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」。その出演と歌手デビューを懸けたオーディション「THE FIRST TAKE STAGE」が最終局面を迎えている。ファイナルに駒を進め、新たに一発撮りに挑んだ4人に話を聞いた。

 「プロ級」。その評価を裏切らない一発歌唱を披露したのがざきのすけ。(20)だ。1本のマイクが置かれただけのスタジオを出ると「緊張しすぎて、歌っている最中の記憶がありません」と感想。自己採点は「90点」とした。

 「前回は緊張がいい方向に働いて自分を保ったまま歌えたんですけど、今回は感情を込めやすい曲を選んだので、歌に気を取られすぎました。歌っている最中の自分をあまり意識できなかったという意味で90点です」

 ソウルフルな歌い方、広い音域、独特のリズム感。どれを取ってもセミファイナルで「プロ級」「完成している」と視聴者に評されたパフォーマンスは健在。今回はさらに「表現力」が増した。

 歌ったのは自作曲「MINT」。自身の体験に基づく失恋ソングで「感情を書き殴ったような歌。前回は歌唱スキルをしっかり見せられた分、今回は感情をがっつり入れられる歌で、表現力で勝負したいと思いました」と狙いを明かす。選考委員を務めているアートディレクターの清水恵介氏には「すでにプロのアーティストとしてできあがっていると感じました。音楽にまっすぐな気持ち、素直な人間性に、とても惹かれました」と評価されている。

 我流で磨いた歌唱力。ボイストレーニングのレッスンやボーカルスクールなどに通ったことはなく、自宅の風呂場で“稽古”した。中学で弾き語りの活動を始めたが、歌のひどさに家族から「不協和音すぎて気持ち悪い」と止められたほど。そこで声がよく響く風呂場で歌ってスマートフォンで録音。自分で聴いてみて「こんなに下手なんだ」と実感したといい、それ以来、歌って撮って聴いて「ここ嫌だな」というところを歌い直すというサイクルを繰り返して歌唱力を磨いてきた。

 「1曲に対して50回から100回ぐらい繰り返して歌い直していきます。なので僕からするとファーストテイクなんてほど遠い存在でした(笑い)」

 ファイナリスト4人に選ばれ「驚きすぎて動揺を隠せず、いまだに現実味がありません」と率直な思いを吐露。改めて自身のセールスポイントを聞くと「声量だったり、熱量、グルーヴ感」を挙げた。歌手デビューが懸かったグランプリに向け「オーディションで人生を変えるという意気込みが伝われば」と、自身の音楽に対する熱量が多くの人に届くことを期待している。

 ◇ざきのすけ。 2001年(平13)生まれ、北海道出身の20歳。ラッパー兼シンガー。中学2年の時に鎮座DOPENESSの影響でラップを始めた。血液型A。

続きを表示

この記事のフォト

2021年6月28日のニュース