菅田将暉、山田洋次監督との稽古「僕にとって奇跡」 沢田研二の演技に故・志村さん感じる

[ 2021年6月28日 17:58 ]

映画「キネマの神様」完成披露試写会に出席した(前列左から)山田洋次監督、菅田将暉、永野芽郁、宮本信子(後列左から)前田旺志郎、寺島しのぶ、北川景子、野田洋次郎
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 昨年3月に新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなった志村けんさん(享年70)が主演予定だった映画「キネマの神様」(8月6日公開)の完成披露試写会が28日、都内で行われ、山田洋次監督(89)、主演の菅田将暉(28)らが出席した。

 原田マハ氏の同名小説が原作。映画に夢を懸けた男、ゴウとその家族を描く物語で、志村さんと菅田は“二人一役”でダブル主演を務める予定だった。菅田は「志村さんの本読みを見学して撮影に入って、志村さんのゴウを想定してのお芝居した」が、志村さんの訃報が届く。「撮影が止まり、現代パートはどうなるんだろう」と不安な日々を過ごす。その後志村さんの代役に沢田研二(73)が決まり、山田監督が脚本を書き直しした。「その本を読んだとき、すごく残念なことですが、また一つ違うパワーが生まれたと感じた。脚本を読んだときから公開日が楽しみだった。僕は勝手に沢田研二さんのゴウに志村さんを感じた」と振り返った。

 初めての山田組。菅田は「山田組の現場にはリテイクがあると噂に聞いていた。ほかの現場ではそんなことほとんどない」と覚悟して参加した。「リテイクがあるのはよくないことに聞こえるかもしれないけど、僕ら役者からしたらうれしい。もう一回求めてくれることがうれしかった。山田さんとした稽古の時間は僕にとって奇跡。幸せでした。山田組に参戦できたことは何よりうれしかった。(リテイクは)『マジか』と思いましたけどね(笑)」とうれしそうに語った。

 山田監督は、菅田の演技について「映画は菅田くんと野田(洋次郎)くんと永野(芽郁)ちゃんの三角関係。対象的なお芝居である必要があったけど、とても上手くはまった。菅田くんの持っているパーソナリティ、演技のスタイル、野田くんの持っているものと非常に対照的でうまくいった」と称賛した。

 そのほか、永野芽郁(21)、野田洋次郎(35)、北川景子(34)、寺島しのぶ(48)、前田旺志郎(20)、宮本信子(76)も登壇。志村さんの代役を務めた沢田研二(73)は、映画本編への出演のみが自身の役割という考えから、同作の宣伝活動を辞退しており、この日も欠席した。

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2021年6月28日のニュース