文枝 上方落語協会の会長勇退「今は晴れやかな、やりきった気持ち」

[ 2018年3月26日 16:19 ]

上方落語協会会長を勇退することになった桂文枝
Photo By スポニチ

 上方落語協会は26日、天満天神繁昌亭(大阪市北区)で総会を開き、会長職を8期15年務めた桂文枝(74)が任期満了となる5月下旬で勇退することを発表した。文枝は総会の冒頭で「今期限りで会長の職を辞させてもらいます」と報告した。

 文枝は03年に6代目会長に就任。06年9月に、上方落語界の悲願だった戦後初の定席「天満天神繁昌亭」を開館させた。また、今年7月11日にオープンする神戸・新開地「喜楽館」の開館に尽力するなど歴代最長の15年間、会長職を務めた。総会終了後、会見に応じ「前回(16年)、選ばれた時に、今期限りで辞めると言ってた。今年で75歳。いろんなことに対応するのが、体力的にも大変です。約束通りに会長を辞することになりました」と話した。9期目続投を願う声には「たくさんの方から“やってくれ”と言われますが、元気なうちに会長を辞して。やりたいこともあるし」とキッパリ否定した。

 文枝は一時、9期目への続投を模索した時期があったと証言する関係者もいるが、2度の不倫騒動が報じられて、心労もあり、今期限りで会長職を次世代に譲って「新しい会長から依頼があれば、協力させてもらう」と上方落語のさらなる活性化を後方から支援することに決めた。「今は晴れやかな、やりきった気持ち。(総会で)皆さんから大きな拍手をもらって辞することができたので、幸せです」と爽快な顔で話した。

 会長任期は2年。会長選は候補を立てずに、会員の落語家ら約270人の投票で選出する。今回は4月26日の選挙で選ばれた次期会長候補が5月下旬の総会、理事会の承認を得て新会長に就任し、新体制が発足する運びとなる。現副会長の桂春団治(69)、桂きん枝(67)、笑福亭鶴瓶(66)、桂米團治(59)、笑福亭仁智(65)らが有力候補となりそうだが、ほかにも多数の候補が名を連ねる可能性もある。

続きを表示

2018年3月26日のニュース