ガッキー主演女優賞 新人賞受賞から10年…「他力」から「自力」へ

[ 2018年1月24日 07:00 ]

主演女優賞に選ばれた新垣結衣
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 東京映画記者会(スポーツニッポン新聞社など在京スポーツ7紙の映画記者で構成)が選ぶ第60回ブルーリボン賞(17年度)の各賞が23日、決定した。主演男優賞は「彼女がその名を知らない鳥たち」の阿部サダヲ(47)、主演女優賞は「ミックス。」の新垣結衣(29)がともに初受賞。岸善幸監督(53)の「あゝ、荒野」が作品賞に選ばれた。

 インタビュールームに姿を見せた新垣は、衣装をブルーで統一していた。「いくつかあった衣装の中から、コレ!って選びました」。賞のタイトルカラーに全身を染め、喜びを表現した。

 マネジャーから受賞の連絡を受け「えっ?何で私が?」と思わず聞いた。「心当たりがなかったので」と、まるで人ごとのように笑う。「恋空」など3作品で第50回(07年度)の新人賞を受賞してから10年。力みのない穏やかさは変わっていない。

 演じたのは、恋にも仕事にも破れ、もう一度立ち上がろうとする元天才卓球少女のOL・多満子。撮影2カ月前から卓球を猛特訓して臨んだ。白熱する試合のシーンでは「頭で考えるのではなく、セリフが自然にスッと出てくる瞬間があった。カメラを意識してない表情を撮ってもらえた」と振り返る。役柄に入り込み、“卓球ハイ”になっていた。

 懸命に生きる女性を演じる機会が多い。だから、自身も「とにかく全力を尽くす」と決めている。その姿が見る者に元気や勇気を与えてきた。以前は「良い作品になればいいな」と漠然と思っていたことが、作品の顔を務め続けるにつれて変わった。「今は良い作品になるように全力を尽くそうと、ちょっと他力ではない気持ちです」。増した責任感が成長につながっている。

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