1月スタートドラマ TBS系で視聴者の満足度高く 視聴率苦戦も「隣の家族は…」は3位

[ 2018年1月24日 16:15 ]

フジテレビ系ドラマ「隣の家族は青く見える」に出演の深田恭子(左)、松山ケンイチ
Photo By スポニチ

 1月スタートの民放プライムタイムのドラマが出揃った。初回平均視聴率は木村拓哉主演のテレビ朝日系「BG〜身辺警護人〜」(テレビ朝日、木曜午後9時)が15.7%とトップに立ったが、視聴者の満足度という視点で見ると、どうなるだろうか。

 テレビ視聴状況を調査しているデータニュース社(東京)の「テレビウォッチャー」(対象2400人、22日までの集計データ)によると,1月スタートの民放プライム帯ドラマ初回満足度トップは松本潤主演のTBS系「99.9−刑事専門弁護士−SEASON2」(日曜午後9時)で3.97(5段階評価、高満足度の基準は3.7以上)。続編作品はファン視聴者が多いため初回から高数値となる傾向にあるが、前シーズンの平均3.95も上回る高スタートを切った。

 2位は同じくTBS系の「アンナチュラル」(金曜午後10時)で3.87。TBSの連ドラ初主演となった石原さとみと、16年に大ヒットを記録した「逃げるは恥だが役に立つ」の脚本家・野木亜希子氏がタッグを組んだ話題作で、続編作品ではないにも関わらず初回から視聴者の心をグッとつかんだ。

 この上位2作品に共通するのはそれぞれ刑事事件や法医学といった“謎解き”の物語にプラスして視聴者を引き付ける要素があったことだ。視聴者の感想を見ると「99.9」は、「相変わらずのダジャレが面白い」(36歳女性)、「久々の寒いダジャレ(笑)テンポもあるし安定のおもしろさ」(52歳女性)など、このドラマの特徴である主人公のダジャレはもちろん物語全体にちりばめられた小ネタの数々が視聴者を楽しませている。

 「アンナチュラル」は「テンポ良く軽妙で内容の詰まったストーリー」(43歳女性)、「展開が早くて予想外の結末。まだ登場人物の分からない部分が多くそれも今後の楽しみ」(61歳女性)など、まるで海外ドラマのようなスピード感のある展開が特徴で、その中にさすが“逃げ恥”の脚本家と思わせる軽妙な会話劇もあり、さらに視聴者の満足度を高めた。

 初回満足度3位は深田恭子、松山ケンイチが妊活に励む夫婦を演じるフジテレビ系「隣の家族は青く見える」で3.63。初回平均視聴率は7.0%とプライム帯ドラマで最低のスタートだったが、満足度では上位に入る好スタートを切った。子供が欲しい主人公夫婦を中心に、子供をつくらないという考えをもつ未婚のカップル、夫の失業を隠しながら幸せを装う夫婦、男性同士の同性カップルとさまざまな事情を持つ家族たちが住む“コーポラティブハウス”(共同で設計、建築した集合住宅)が舞台。「フカキョン見たさに視聴したが、4ファミリーの多様性が面白かった」(35歳女性)、「それぞれひと癖もふた癖もある同居人たちのこれからのドラマが楽しみ」(49歳女性)など、今後徐々に明かされるであろう各家族の事情に期待感が高まっているようだ。

 初回視聴率トップだった「BG」は満足度では6位の3.54だったが、他のドラマも含めまだスタートしたばかり。視聴者の見方は1話にしてガラリと変わることはよくある。流れが変わった瞬間、はドラマ視聴の醍醐味でもある。始まりと終わり、3月に満足度の比較をしてみたい。

続きを表示

2018年1月24日のニュース