復興へのプレーボール~陸前高田市・高田高校野球部の1年~

奇跡の一本松に新芽…陸前高田市の復興シンボル

[ 2011年7月15日 06:00 ]

朝日を浴びる「奇跡の一本松」

 陸前高田市の復興のシンボル「奇跡の一本松」に新芽が見つかった。高さ約30メートルある先端の、茶色く変色した枝部分から緑色の新芽を確認。ところどころに数センチほどに成長した球果(松ぼっくり)も見られた。

 一時は海水による立ち枯れも心配されたが、根や枝の一部は生きていることが実証された形となる。

 同市の高田松原は、江戸時代に農作物を潮風から守る目的で植えられた防潮林。海岸沿いに約2キロ、7万本ほど立ち並んでいた松林は、1927年(昭2)に「日本百景」に選定されたほどの景勝地だった。津波にもかかわらず、唯一残った一本松は市民の希望となり、避難所の住民らが保全活動の一環にグッズの作製や販売を行う。クローンによる再生活動なども続けられている。

 再び強い生命力を見せつけた一本松。今度は新たな息吹とともに高田の人々を勇気づける。

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