DeNA三浦監督 金の卵に感じ取った「資質」

[ 2022年10月24日 07:30 ]

大阪桐蔭・松尾
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 ドラフト会議翌日の21日、記者はDeNAが1位指名した大阪桐蔭・松尾汐恩捕手への指名あいさつに同行した。

 大東市内の同校には三浦大輔監督がサプライズ登場。強肩強打の逸材は初々しい表情で驚いていたが、今回、記者が最も関心を持ったのは、指揮官があいさつ後に発した松尾評だった。

 「相手の気持ちを考え、受け答えをしているな、と。投手の気持ちを常に考えているからできること。日頃からそういう姿勢で日々を過ごしていると思う」

 現役生活25年、通算172勝の百戦錬磨が会話の中で感じ取った松尾の「センス」。サラリーマン生活でも、会話でうまく相手を「乗せる」ことができる人材は、有能であるという評価を受けることが多い。期待が膨らむ。

 そして、その時に浮かんだのが幼少期の記憶だった。記者は横浜出身。当時心躍らせてテレビに見入ったのが「若武者バッテリー」のヒーローインタビューだった。

 90年代初頭。2選手の年齢を足しても40歳ほどの野村弘樹―谷繁元信のバッテリーが、難敵の巨人を倒し続けた。高校卒業間もない若い2人の活躍がまぶしかった。ご存じの方が多いと思うが、98年にはこのバッテリーが38年ぶり日本一の屋台骨となった。

 DeNAには昨年、高卒「黄金ルーキー」の小園がドラフト1位で入団した。今季1軍登板がなかった次代のエース候補は、現在フェニックス・リーグに参加。来季の飛躍へ準備を重ねている。

 松尾は小園について「バッテリーを組んでみたいと思っていた」と話し、「1位で指名していただいた分、早く1軍の舞台でやりたい」と意欲を見せた。

 DeNAの「令和版・若武者バッテリー」誕生へ。番長の言葉を聞いて、記者は近い将来にハマスタのお立ち台で「アイラブ、ヨコハマ!」と叫ぶ2人の姿を想像した。(記者コラム・大木 穂高)

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