東北に「新二刀流」出現 山形中央の左腕・武田陸玖が完投&2ラン 来秋ドラフト候補に浮上

[ 2022年10月11日 13:58 ]

秋季東北大会1回戦   山形中央(山形)2―1専大北上(岩手) ( 2022年10月11日    荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた )

1失点完投&決勝2ランの活躍を見せた武田(撮影・柳内 遼平)
Photo By スポニチ

 山形中央は来春の甲子園出場に向けて重要な参考資料となる秋季東北大会の1回戦で専大北上に2―1で競り勝った。

 最速144キロ左腕・武田陸玖主将(2年)は「2番・投手」で出場し、3回にチーム唯一の安打となった左越え2ランで先制点を挙げると、6安打1失点で完投勝利。9回に142キロを計測した直球と切れ味鋭いスライダーを軸に9奪三振。二刀流の活躍でチームを勝利に導いた。

 「自分たちは選抜出場を目標にやっている中でこうやって勝たせてもらってうれしい。自分の中で(調子が)良い日ではなかったんですけど、仲間に励まされた。周りに助けられたと思います。(力を)抜いた球は一球もなく全球攻めていこうと思っていました」

 3回は外角直球を逆方向へ左越え2ラン。両翼100メートルの広い球場での一発は公式戦5号で、高校通算は「数えてないんですけど20本くらい」という。投打でチームを牽引する男は「打った瞬間はファウルになるかと思ったけど行ってよかったなと思います。来た球を思い切り振ろうと考えていました」と地元山形で放ったアーチを振り返った。

 2回の守備では左足首に打球が直撃。「ちょっとしびれて踏ん張れなくてヤバいなと思った」というが、131球を投げきった。来春の選抜出場を確実にするためには決勝進出が条件となる。「まだ試合の中で防げるミスがある。課題をつぶしていきたい。1つ1つの試合を全力で楽しむことがいまの目標です」と武田。14年夏以来5度目の甲子園出場を目指す。(柳内 遼平)

 ◇武田 陸玖(たけだ・りく)2005年6月8日生まれ、山形県天童市出身の17歳。成生小1年時に成生ファイヤードラゴンズで野球を始める。天童四中では軟式野球部に所属。山形中央では1年春からベンチ入り。1メートル72、73キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2022年10月11日のニュース