ソフトBが無名選手のドラ1指名発表「即戦力よりも素材」投手、野手ともに充実しているからこそ

[ 2022年10月11日 08:00 ]

誉のイヒネ・イツア
Photo By スポニチ

 【記者の目】「イヒネ・イツア」の名前を聞き、ピンときた野球ファンは多くなかったはずだ。愛知県内などでは注目を集めていたが、全国的にはまだ無名の存在だ。

 1メートル84、82キロと恵まれた体格の左の遊撃手は「素材型」としてスカウト陣の評価は高く、上位候補に挙げる球団もある。一方で、甲子園など全国大会での実績はなく、巨人が1位指名を公表した高松商・浅野翔吾外野手のように競合になる可能性は低い。

 ではなぜ、ソフトバンクが1位指名公表に踏み切ったのか。そこには他球団をけん制し、一本釣りを狙う思惑があるだろう。ある球団のスカウトは「将来性を見込んでのことだろう。公表したことで2、3位で、と考えていた球団は指名しづらくなる」と話すように、実力が未知数なイヒネの順位を上げて競合になるリスクを負う球団は少ないはずだ。

 正遊撃手の今宮の後継者として期待し、即戦力よりも素材を重視した。投手、野手ともに戦力が充実しているソフトバンクならではの1位指名公表だ。(アマ野球担当・田中 健人)

 《来季から/4軍設立》永井編成育成本部長は来季から4軍を設立することも明かした。11年に3軍を設置したのに続いて育成路線を拡張し、4軍設置は12球団で初めて。昨秋ドラフトは支配下5人と育成14人の計19人を指名した。今秋ドラフトでも育成選手含めて大量補強する意向で「人数的には昨年同様くらい獲得できればいいと思っている」と明かした。

続きを表示

2022年10月11日のニュース