高卒2年目の阪神・高寺 CSファーストSへ秘密兵器になるか? 2軍練習試合で猛アピール4安打

[ 2022年10月5日 05:15 ]

練習試合   阪神2軍11―1日本生命 ( 2022年10月4日    鳴尾浜 )

<神・日本生命>8回、高寺が2点適時二塁打を放つ(撮影・亀井 直樹)
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 阪神は4日、クライマックスシリーズ(CS)に向け、甲子園球場で再始動した。同日に鳴尾浜球場で行われた日本生命との練習試合では、高卒2年目の高寺望夢内野手(19)が「2番・二塁」で出場し、5打数4安打をマーク。レギュラーシーズンのラスト4試合でスタメン起用された勢いのままに安打を量産し、8日からのファーストステージ(S)初戦のDeNA戦(横浜)での先発出場へ、猛アピールした。

 1軍で売り出し中の高寺が、打って打って打ちまくった。社会人の強豪・日本生命戦に調整出場して、4投手から4安打。右腕も左腕も本格派も技巧派も全て打ち、右前打2本、左前打1本、右翼への二塁打1本を放った。唯一、凡退した1打席目も芯で捉えた左直。CSへ向け、自信をみなぎらせた。

 「今日もコースなりにしっかり(打てた)。インコースに来たら勝手にライト方向に打てたので。あとは1軍でもやるだけ」

 体が反応して打てた――とのコメント趣旨から打撃センスに優れることが伝わる。平田2軍監督からも「言うことがない。凡打も、全てにおいて内容がいいもん。バッティングの調子の良さを維持している」と惜しみない賛辞を贈られた。1軍ラスト4試合でスタメン出場し、プロ初安打、初打点、初盗塁を記録した。6月の初昇格時は8打数無安打だったが、高卒2年目の秋を迎え、一皮むけた。

 今季、チームはDeNAに9勝16敗と大きく負け越した。カード別のチーム打率・232は、中日戦の・230に次いで2番目に低い。今永、浜口を擁する投手陣に苦しめられたことを意味するが、高寺はこの数字に全く絡んでいない。DeNA戦には一度も出場していない。裏返せば、相手にとって未知数な部分が多いということ。サウスポーも苦にしない。秘密兵器になる可能性を秘めている。

 「勝てばなんでもいいと思うので、勝つためにできることを考えてやりたい」

 ひょうひょうと意気込んだ高寺のもう一つの武器は、物おじしない性格。二遊間を組む中野が、その強心臓ぶりに舌を巻くほどだ。17日に20歳の誕生日を迎える。10代の最後は、キラキラ輝く姿がよく似合う。(倉世古 洋平)

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2022年10月5日のニュース