落合博満氏 ボールの上部を捉えてバックスピンかける発想は「野球界で誰もいない」

[ 2022年10月5日 17:05 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が5日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。自身の打撃の極意について語った。

 1985年にレフト方向へは「スライスボール打ち」、ライト方向へは「フックボール打ち」の極意を修得したことで打率・367、52本塁打146打点と打撃3部門でキャリアハイの成績で82年に続き2度目の3冠王を獲得した落合氏。ボールの捉え方については「感覚的には上。頭(ボールの上部)で下へ潜らせていく」とボールの頭部分を捉える感覚でバットを出していたと振り返った。

 「だから普通に考えたら、真芯という感覚ではない。ボールの上を叩いて、そのまんまバットを下へ潜らせていけば、こういう回転(バックスピン)のボールが行くだろうっていう」とし。後方に置いてあったボールを取り、手をバットに見立てて説明し始めた。

 バットに見立てた手がボールの上を叩くと、スタッフは「そんな上になるんですか?」と想像以上にボールの上を叩いていることに驚いた。落合氏は「ここだったら上に上がっちゃうだけであって、下だったらファウルになるだけであって。上をこうやって潰しに行って、そのまんま下へくぐらせて行くっていう。そういう発想。だから、そういう発想を持った人間っていうのは野球界で誰もいないと思う」と“オレ流”を強調した。

 ボールの捉え方を説明されたスタッフが「見ただけで難しいなって思うんですけど」と率直な感想を伝えると、「いや、難しいって、そういう意識の中でやるってことだよ」とした。ボールの上部を叩いてバックスピンをかけるために「川崎球場で練習してるときに、ティー打つときに、バックネットの上を越すようなティーの打ち方してた。5メートルくらい離れたとこからね」と感覚を養っていたと話した。

 その練習に「人から見れば遊んでるように見えるかもわかんない。“何やってんだコイツは”っていう風に」と、しっかりと意図を持って取り組んでいた。またバックネットを越すために「右肩下げてこうやって持ち上げるっていう打ち方ではない」とアッパースイングで振らず「下へ下へってバットを振っていくっていう」とダウンスイングが大事とした。またこの打法、考え方については「もうそれは本当落合さんご自身で編み出されたっていうか…」と聞かれると「あぁぁ…だと思う」と頷いた。

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2022年10月5日のニュース