ジャッジ メジャーの歴史塗り替えた ア・リーグ新記録62本塁打達成!

[ 2022年10月5日 09:08 ]

ア・リーグ   ヤンキースーレンジャーズ ( 2022年10月4日    アーリントン )

新記録の62号本塁打を放つアーロン・ジャッジ(AP)
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 希代の長距離砲が長いメジャーの歴史を塗り替えた。ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)は4日(日本時間5日)、グローブライフ・フィールドでの、レンジャーズとのダブルヘッダー2試合目に「1番・右翼」でスタメン出場。6試合ぶりの本塁打を放ち、1961年にロジャー・マリス(ヤンキース)が記録したア・リーグのシーズン最多本塁打記録を塗り替える62号本塁打を放った。

 一瞬で球場は興奮のるつぼと化した。初回、先頭打者として打席に立つと、レ軍先発・ティノコの投じたスライダーを完ぺきに捉えた。打球は高い放物線を描き、左翼スタンドへ。総立ちの大観衆から送られる大声援の中、メジャーの歴史の一部となった男は偉業をかみしめるようにゆっくりとダイヤモンド一周。しっかりと本塁を踏みしめ、次打者・スタントンと熱い抱擁を交わすと、チームメート一人一人と喜びを分かち合った。

 生みの苦しみを乗り越え、新記録に到達した。9月20日(同21日)のパイレーツ戦で60号を記録。しかしその後8試合、本塁打は出なかった。本拠地、敵地を問わず球場全体を包む異様な雰囲気。これまで以上に投球ごとに大歓声が沸き起こり、四球で歩けば、相手投手に容赦のないブーイングが飛んだ。

 重圧の懸かる状況は続いた。それでもジャッジは記録に挑む者の宿命を乗り越えた。28日ブルージェイズ戦(同29日)で待望の一発。「打った瞬間、飛距離は十分だと思った。ただ、何試合か打っていなくて、柵越えするかどうかはわからなかったから全力で走った。フェンスを越えたのをみて、これでリードを奪ったことに安堵した。ロジャー・マリスに並ぶのは夢のようで、現実ではないことのようだった」と話した。

 タイ記録から新記録へ。その過程も苦しんだ。今シーズン、本拠地最後のカードとなった9月30日(同1日)からのオリオールズ3連戦では計7打数1安打、6四死球。三振の数は実に6を数えた。テキサスに場所を移しても、なかなかバットから快音は生まれない。シーズンも残り2試合。苦しみ抜いて、ようやく「頂」に到達した。

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