侍ジャパンの4番は「村神様」!栗山監督も期待青天井 来年WBC世界一奪還へ11月強化メンバー発表

[ 2022年10月5日 05:20 ]

村上宗隆(ヤクルト)
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 4番「村神様」で世界一奪回へ船出だ。侍ジャパンの栗山英樹監督(61)は4日、都内で会見し、11月の強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」のメンバー28選手を発表した。日本選手最多の56本塁打、最年少3冠王のヤクルト・村上宗隆内野手(22)を選出し、若き4番として期待を寄せた。チームは来年3月のWBCに向け、11月5日に日本ハム、同6日に巨人と、同9、10日にオーストラリア代表と対戦する。

 あまりに劇的な今季最終戦での56号、そして史上最年少の3冠王から一夜。村上にはもう一つの大役が待っていた。主砲としての侍ジャパン選出。会見に臨んだ栗山監督の言葉が期待の大きさを如実に物語っていた。

 「僕が何か言葉を言うことではない。日本国民の皆さんが(村上が)何をしてくれるかを楽しみにしていると思う。もっともっと天井が上にあるはずなので、我々が想像しないようなことをしてくれると信じている。それをしっかりと見させていただきたい」。天井がもっと上で、想像を超えるものを見せる――とは、愛弟子のエンゼルス・大谷を表現する時によく使う言葉でもある。大谷に匹敵する力を、指揮官は村上に感じているのだ。

 今回のメンバー選考ではシーズン終了直後という時期を考慮。オリックスの山本、吉田正らチームの主力となる一部の選手が外れている。栗山監督は「選手たちは目いっぱい(シーズンで)やっていて、どんな体の状態か想像がつく。無理させていいのか、いろんなことを考えて11月に外国チームに絶対勝ちきれるように選んだ」と説明。そんな中で二遊間を重視してベテランの山田、源田を選ぶとともに、村上を選出したのは22歳という若さだけでなく、チームの柱として外せない存在と判断したからだ。

 期待されるのは、もちろん4番打者としての働き。村上は「皆さまの期待に応えるパワーあふれるプレーで頑張りたいと思います」とコメントしたが、日の丸を背負って心に期すものがある。チーム最年少で出場した昨夏の東京五輪。米国との決勝で、金メダルへの決勝弾を放った。ただ、当時は8番打者。決勝後の会見で「日の丸の4番を打ちたい、という目標を掲げて入団してきた。ただ、今回は脇を固める役で中軸ではなかった。また日の丸を背負い4番を打てる時が来たら、その(脇を固める人たちの)気持ちもたくさん背負ってやっていきたい」と熱く語っている。

 あれから1年。村上はとてつもない進化を遂げた。日本選手最多の56本塁打、史上最年少3冠王という金看板をひっさげて世界一奪還に臨む。11月の強化試合4試合は、WBCへの第一ステップとなる。「村神様」は侍ジャパンの4番として世界の舞台に降臨する。(秋村 誠人)

 《本番見据え栗山監督「勝つ」》今回の強化試合「侍ジャパンシリーズ2022」が代表監督として初陣となる栗山監督は「僕自身も初めての戦いになるが、できる限りこの試合に勝つこと。選手の特長を生かしながら、チームに足りないもの、3月に勝ち切るためにやっておかなければいけないこと、全てひっくるめて4試合を戦いたい」と抱負を語った。昨年12月に監督就任したが、3月の台湾との強化試合がコロナ禍で中止。貴重な実戦を最大限、WBCへ生かすつもりだ。

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2022年10月5日のニュース