“リアルピノ”日本ハム・五十幡が内野安打2本＆1盗塁　新庄監督公約通り支配下野手全員1軍起用

パ・リーグ   日本ハム6―3楽天 （ 2022年9月23日    楽天生命 ）

＜楽・日＞初回、一走の五十幡は二盗を試みるがタッチアウト（撮影・篠原岳夫）
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　これぞ「リアルピノ」だ。人気野球ゲーム「ファミリースタジアム」の俊足キャラ「ピノ」のごとく、日本ハム・五十幡が今季初出場となった楽天戦で内野安打2本に1盗塁。「塁に出るという仕事はできた。ゴロを転がせば何かあるかもしれないので」と笑った。

　4月に腰椎椎間板ヘルニア摘出術を受け、野手で今季唯一1軍出場がなかった韋駄天（いだてん）が「2番・中堅」で出場。中学3年時に出場した全日本中学校陸上選手権の100メートル、200メートルで陸上100メートル元日本記録保持者のサニブラウンに勝ったこともある脚力が生きた。初回は三遊間に転がして遊撃内野安打を放つと、3回1死一塁でもVTRのような遊撃内野安打。初回の二盗は失敗も3回は二盗を決めて今季初盗塁を決めた。かつて新庄監督が「アウトになる気がしない。マジでピノ」と話した脚力を発揮した。

　就任時に全選手を1軍で起用することを公約に掲げ、この日で野手全員を1軍に上げた新庄監督の理想は「走れる4番」。22日の全体練習で新庄監督は五十幡に2番か4番の選択肢を示していたが、本人の希望で2番での起用となった。守備と走塁を重視してスモールベースボールで優勝を狙う来季。五十幡が加入して“予行演習”ができるのは大きい。

　五十幡は4回守備からベンチに下がったが、延長10回は5安打に小技を絡めて4点を奪い、デビューから22回無失点だった宮森を攻略した。試合を通じても4盗塁にエンドラン5度。「どんどん挑戦して来年につなげていくためにやることをやっていきたい」と五十幡。機動力を駆使する新庄野球が、五十幡の加入でさらに加速する。（東尾　洋樹）

　▽ピノ　人気野球ゲーム「ファミスタ」に登場するキャラクター。非力ながら打席から一塁到達までわずか2・5秒という俊足を誇り、打球を転がせば、ほぼ出塁できる能力を持つ。初代ファミスタでは代打要員だったが、翌年発売のシリーズからは1番打者として固定された。誕生日は松井秀喜と同じ74年6月12日、出身地は沖縄県。