ソフトB・明石「19年間、ホークスで野球してホークスで引退できたのが誇り」ダイエー時代知る最後の野手

[ 2022年9月24日 04:45 ]

引退会見で花束を受け取ち笑顔の明石(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは23日、明石健志内野手(36)が今季限りで現役を引退すると発表した。ダイエー時代を知る最後の野手は、ペイペイドームで記者会見に臨み「大した成績じゃないけど19年間、ホークスで野球してホークスで引退できたのが誇り」と笑顔で胸を張った。

 身体能力、野球センスに優れ、投手、捕手以外の全ポジションを守った。1007試合に出場し、6度のリーグ制覇と7度の日本一に貢献。19年4月25日のオリックス戦ではプロ初のサヨナラ本塁打を放ち、バック宙をしてのホームインでスタンドを沸かせた。

 だが、今季は持病の腰痛に悩まされ、21試合出場で打率・138にとどまった。「椎間板の中に注射を打って痛み止めを関節の間に打ってもらったり。始めは効くけど、厳しいかなと思いだした」と明石。藤本監督は「(自身が)打撃コーチの時からオールラウンドプレーヤーで一番必要な選手だった。寂しい」と惜しんだ。

 会見では「どこでも守れるというのは大きな武器。守れるなら全部、守れたらいい。後輩には頑張ってほしいと思いますね」と常にクールな男が少しだけ熱くなり若手へエールを送った。24日の本拠地でのロッテ戦の試合後に引退セレモニーが行われ、試合にも代打で出場することが濃厚だ。

 《明石に聞く》

 ――引退を決断した理由は。
 走、攻、守で物足りなさ、力不足を感じていた。150キロをはじき返せなくなってきてるとも感じて。走っても以前と切れが違う。大きな要因です。

 ――印象に残る試合やプレーは。
 千葉マリンでのサヨナラエラー(10年9月14日、延長11回1死満塁で一塁から本塁へ悪送球)が一番。優勝争いの中でエラーした。そこが野球人生を左右する分岐点。あとはバック宙できた(19年4月25日オリックス戦での延長10回サヨナラ3ラン)のは思い出。
 ――19年間支えてくれたファンには。
 ずっとうまくなりたいと思って今日までやってきました。応援、勇気を頂き、ありがとうございました。

 ◇明石 健志(あかし・けんじ)1986年(昭61)1月9日生まれ、北海道出身の36歳。山梨学院大付から03年ドラフト4巡目でダイエー(現ソフトバンク)に入団。04年5月2日の近鉄戦でプロ初出場、初安打を記録。12年7月7日の日本ハム戦の第5打席では1打席19球のプロ野球タイ記録をマークした。球宴には2度出場し、12年第2戦で敢闘選手賞。15年日本シリーズで優秀選手賞。通算成績は1007試合で打率.252、17本塁打、213打点、93盗塁。1メートル74、66キロ。右投げ左打ち。

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