侍Jでも確かな存在感示した岩崎 決勝は「8回の男」で金メダル貢献

[ 2021年8月8日 00:37 ]

東京五輪第16日 野球・決勝戦   日本2-0米国 ( 2021年8月7日    横浜スタジアム )

<決勝戦 日本・米国>8回、好投しガッツポーズで引き揚げる岩崎(撮影・会津 智海)
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 野球日本代表「侍ジャパン」が決勝で宿敵・米国を下し、悲願の金メダルを獲得した。戦前の予想通り、1点を争う接戦となった大一番。勝負どころで存在感を示したのは、セ・リーグ首位を走る阪神のセットアッパー・岩崎優(30)だった。

 「自分の仕事をしようと思った。一番いい色のメダルを取れて良かった」

 出番が巡ってきたのは、1点リードで迎えた8回だ。7回から登板していた伊藤(日本ハム)が先頭・オースティンに左前打を浴びて無死一塁とされ、次打者は左の3番・カサス。ここで4番手として、マウンドへ向かった。

 米国のクリーンアップトリオと対峙(たいじ)。1球が命取りとなりかねない状況でも臆することなく、本領を発揮した。まずは難敵・カサスをスライダーで空振り三振に仕留めて波に乗った。続くフレージャーはチェンジアップでタイミングを外し、遊飛。最後はフィリアを外角直球で三ゴロに仕留めた。球持ちの良さを生かして打者のタイミングを外す、持ち前の投球を展開。小気味よい投球が直後の追加点へと流れをつないだと言えた。

 今回の五輪では3試合に登板し、計2イニングを1安打無失点。いずれも厳しい状況でマウンドを託されながら、求められた役割を忠実に果たした。

 初登板となった2日の準々決勝・米国戦では4回、1点を勝ち越され、なおも2死二、三塁から先発・田中の後を受け登板。追加点を許さず、逆転勝利への流れをつくった。4日の準決勝・韓国戦でも6回、1点を返されて、なおも1死一、三塁というピンチでマウンドへ。中前打を浴びて1点を失うも、2者連続三振で後続を断ち、勝ち越しは許さなかった。そして、この日の決勝。しびれるマウンドを涼しい表情で切り抜け、金メダル獲得に貢献した。

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2021年8月7日のニュース