期待したい19歳コンビの躍動、ベテランと若手融合…評論家も「気になる」今季のオリックス

[ 2021年3月30日 09:00 ]

オリックスの宮城(左)と紅林
Photo By スポニチ

 プロ野球の21年シーズンが開幕した。あの投手は何勝して、あの打者は本塁打を何本打って…。空想、妄想、皮算用。12球団のファンは最も胸躍る時期だろう。ならば負けじと自分も。記者ではなくいち野球ファンとして、今季は俄然強めにオリックスを推したい。

 高卒2年目、投打で19歳2人の活躍が楽しみだ。投手は宮城大弥。身長1メートル71と大柄ではないが、鋭い腕の振りが直球、変化球とまるで変わらない。100キロ台のカーブとの緩急も抜群で、三振も奪える。開幕2戦目、27日の西武戦では早くも今季初勝利を挙げた。2桁勝利は確実。断言してもいい。

 打の高卒2年目は紅林弘太郎だ。こちらは1メートル86の大型内野手。26日の開幕戦では、球団史上初めて高卒2年目で遊撃でのスタメン出場を果たした。そして28日の西武戦で待望のプロ初本塁打。2軍監督時代の昨季から成長を見守ってきた中嶋監督も「1本出たのはでかい」と喜んだ。

 開幕前。スポニチ評論家の方々に順位予想の取材をした時も、「オリックス、気になるんだよなあ」と皆が言っていた。完全同意。投手陣は山本、山岡、田嶋ら先発の駒が揃い、加えて増井、能見らベテラン陣が控える。平野もメジャーから復帰した。打線では吉田正を中心に太田、佐野皓ら若手がおり、そして宮城、紅林の19歳コンビ。オリックスを応援するツイッターアカウント「バファローズ☆ポンタ」が連日「おりほーっ!」と叫ぶ日々が待ち切れない。

 大学生だった1988年。「10・19決戦」に胸躍らせた記者は、昔から野性味あふれる豪快な野球のパ・リーグが大好きだった。住んだことはないが、関西地方では阪神の勢力があまりにも強大であることは想像に難くない。そんな中でもかつて大阪には阪急、近鉄、南海とパの3球団があった。初めて西宮、日生、藤井寺球場に取材に行った時は感動したものだ。「これが『あぶさん』の世界や…」と。いまでは関西のパ球団はオリックスだけ。球団のSNSなどを見ていても、チームを盛り上げようとの懸命な姿勢を感じる。奮闘を心から願わずにはいられない。(記者コラム・鈴木 勝巳)

続きを表示

2021年3月30日のニュース