サトテル弾を10倍楽しむサービスだ 阪神が本塁打の数値表示を甲子園で開始 ビジョンから目が離せない

[ 2021年3月30日 05:30 ]

阪神・佐藤輝の本塁打が丸裸にされる!?
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 サトテルの本塁打を目と耳と数字で楽しめる――。阪神は29日、今季に本拠地甲子園で実施するファンサービスの一環として、自軍選手が本塁打を放った際、場内ビジョンに打球速度、打球角度、飛距離といったトラックマン計測データを表示することを発表した。ドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)の豪快弾の詳細も即座に確認できる最高のファンサービス。甲子園開幕となる4月6日のお披露目を前に、30日からは広島との敵地3連戦に臨む。

 サトテルの驚異的アーチが丸裸になる!?今季、甲子園で阪神の選手が本塁打を放った際に、場内ビジョンに高性能弾道測定器「トラックマン」による飛距離、打球速度、打球角度が表示されることになった。ということは佐藤輝の豪快な一発のデータも、即座かつ詳細に明かされる訳だ。

 春季キャンプ、そして12球団トップの6発を放ったオープン戦を経て、ヤクルトとの開幕2戦目で田口からバックスクリーン上段へプロ初アーチ。今や誰もがサトテルの打席に熱視線を送り、規格外の一発を心待ちにしている。そのニーズに応える最高のファンサービス。球場観戦のファンは快音を味わい、打球の行方に夢を乗せた後、その一撃の詳細データに驚きの声を上げることまでできる。

 ファン待望の甲子園での今季初戦は、選抜高校野球大会終了後の4月6日の巨人戦となる。プロ初の「伝統の一戦」で佐藤輝が特大弾を放ち、そのトラックマン計測データがド派手にビジョンを飾る…その光景を想像するだけで、胸が躍る。

 この日は神宮でのプロ初本塁打のボールと使用したバッティンググローブが、30日から甲子園歴史館に展示されることも発表された。佐藤輝は「両親に渡す前にファンの皆さんに見ていただければうれしいです。しっかり活躍して、甲子園歴史館にこれからもっといろいろなものを展示してもらえるように頑張りたい」とコメント。改めて、本塁打量産へ意欲を示した格好だ。同歴史館担当者も「これから長く活躍いただくことを願っていますし、佐藤選手が歩む歴史を一緒に甲子園歴史館に刻んでいければ」と大きな期待を寄せた。

 1週間後に控える聖地デビューを前に、30日からは敵地で広島3連戦に臨む。初戦は昨季の新人王・森下と対峙(たいじ)。近大2年時に選出された日本代表でチームメートだった1学年上の右腕とは、春季キャンプ中の2月21日に練習試合で初対決し、いきなり1打席目に右中間二塁打。それでも「シーズンではもっと違う球を投げてくると思う。油断できないです」とカブトの緒を締め、再戦を見据えていた。

 球団新人が開幕から2カード連続本塁打なら50年の2リーグ制以降では初。昨季3勝を献上した「虎の天敵」に再び痛烈な一打を食らわせ、開幕4連勝を呼び込んでみせる。(阪井 日向)

 ▽トラックマン 米軍の迎撃ミサイル「パトリオット」開発で生まれた技術を応用した、最新のデータ分析機器。デンマークに本社を置く「TRACKMAN」社が開発。日本では楽天が14年にいち早く導入し、現在は11球団が設置。打者は飛距離や打球速度、角度、最高到達など、投手は回転数、リリースの位置などプレーのさまざまな事象を数値化できる。

 《困難克服に期待》開幕3戦を終えて11打数2安打の打率・182、1本塁打、3打点の佐藤輝について、井上ヘッドコーチは「全然(結果が)出ない日もあるだろうし。これから良いピッチャーがどんどん出れば、やっぱり壁的なものにぶつかるというか、当然(傾向なども)わかってくる」と“プロの洗礼”を浴びるであろうことを示唆。その上で「後は、あいつがどういうふうに打破するか」と、本人の工夫や対応力による困難克服に期待を寄せた。

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