虎キラーの標的は背番号8だ 広島・森下は30日の阪神戦先発 昨季4戦3勝の相性忘れ、佐藤輝封じに全力

[ 2021年3月30日 05:30 ]

練習中に野村(右)と話す広島・森下 (撮影・奥 調)
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 30日の阪神戦に今季初先発する広島・森下暢仁投手(23)が虎キラー継続へ“佐藤輝封じ”をテーマに掲げた。昨季は対阪神4戦3勝を誇っており、今季も優位に立つべく練習試合で二塁打を許した「新戦力」を警戒。29日はマツダスタジアムでの投手練習に参加し、最終調整を済ませた。

 都合のいいことを、忘れることにした。森下は昨季の阪神戦4試合で3勝0敗、防御率2・25を誇った。それでも言う。「去年は去年。今年は全然違う雰囲気というか、違うチームになっていると思う。(相性は)あまり気にせずやっていきたい」。昨年8月14日の同戦(京セラドーム)では自身初完投初完封も飾ったが、そんな好印象すら“清算”して今季初登板に臨む。

 そして都合の悪いことは、忘れないことにした。2月21日の練習試合(宜野座)。佐藤輝と対戦し、1打席目に直球を強烈なライナー性で右中間への二塁打とされた。「すごくいい打者だと思う。そこの前の打者(大山、サンズ)も結構打っている。そこまでに走者をためないように一つずつアウトを取っていきたい」。打たれた1打席を教訓として、今季に生かす構えだ。

 二塁打された打席を振り返る。1ボールから空振り2つとファウルで追い込んだが、タイミングよく強振されていた。そして6球目の真ん中付近の直球を痛打された。「どの球でもしっかりと振ってくる印象がある。そこでムキにならないように。その場面、場面で対応してくると思うので、そこを打たれないように意識したい」。持ち前のフルスイングに惑わされないことが攻略のカギになる。

 「(阪神は)すごく打っていて、いい雰囲気でやっていると思う。好調な打者を抑えられるようにやりたい」

 現時点で新外国人のロハスが来日しておらず、新戦力は先発に限れば佐藤輝のみ。オープン戦6本塁打を放った相手を抑えられれば、今季も「虎キラー」襲名に自然と近づく。

 「自分も始まるんだな…という、いい緊張感。ここからが自分のスタート。自分にとっても、いい流れをつかめるようにやっていきたい」。「火曜の男」としての初仕事は、開幕3連勝した虎の勢いを止めることだ。(河合 洋介)

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2021年3月30日のニュース