ENEOS、史上初の都市対抗100勝!4度目Vへ好発進 楽天ドラ3・藤井が5回零封「素直にうれしい」

[ 2020年11月24日 05:30 ]

第91回都市対抗野球 第2日1回戦   ENEOS6―0東邦ガス ( 2020年11月23日    東京D )

<ENEOS・東邦ガス>初戦を勝利し先発・柏原(右)らナインとハイタッチする藤井(撮影・村上 大輔)
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 1回戦3試合が行われ、ENEOS(横浜市)、NTT西日本(大阪市)、Honda鈴鹿(鈴鹿市)が2回戦へ進んだ。大久保秀昭監督(51)が6年ぶりに復帰したENEOSは東邦ガス(名古屋市)に6―0で快勝し、史上初の通算100勝に到達。楽天からドラフト3位指名された藤井聖投手(24)が3番手で5回無失点と好投した。

 藤井が左手を握りしめた。9回2死、代打・新村を左飛に仕留め、完封リレーを達成。エース左腕は5イニングを6安打無失点に抑え、大会通算100勝目につなげる勝利投手となった。「素直にうれしい。100勝は大先輩が積み重ねてきた数字ですけど、自分が決められたんですから」。照れながら答えた。

 体調は万全ではなかった。9月に西関東予選を突破後、疲労から実戦を回避。17日のオープン戦で6回を1失点に抑え、復帰をアピールした。ところが、先発は5年目の柏原で「本当に悔しかった」と本音を明かす。大久保監督に「後半が大事だし、チームが勝つことが一番」と言われても釈然としなかったが、野手陣の「おまえが後ろにいれば心強い」との言葉で目が覚めた。

 8回2死一、三塁では二塁・小豆沢が後方の飛球をジャンピングキャッチして援護。「(決勝まで)5試合全部投げるつもりで切り替えよう」。直球は自己最速より6キロ遅い144キロ止まりだったが、制球に徹した。

 慶大監督を経て6年ぶりに古巣へカムバックした大久保監督は「初戦の緊張を乗り越えてくれた。(100勝は)先輩が築いた数字に僕が関わっただけ」とナインを称賛。大会最多タイ3度の優勝を誇る指揮官らしく「次の150、200勝に近づけるように我々で頑張りたい」と締めた。(伊藤 幸男)

 ◆藤井 聖(ふじい・まさる)1996年(平8)10月3日生まれ、神奈川県出身の24歳。富士市立では甲子園出場なし。東洋大では同学年の上茶谷(現DeNA)、梅津(現中日)、甲斐野(現ソフトバンク)の陰に隠れ、東都大学リーグ登板は10試合止まり。ENEOSでは社会人日本代表に選出。1メートル76、78キロ。左投げ左打ち。

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