西武・相内&佐藤、無期限出場禁止…コロナ禍4月にゴルフ場出向き、89キロ速度超過

[ 2020年8月21日 05:30 ]

西武の相内誠(左)と佐藤龍世
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 西武は20日、佐藤龍世内野手(23)と相内誠投手(26)に違反行為があったことを発表。両選手に無期限の対外試合出場禁止とユニホーム着用禁止の処分を科した。オリックス戦を前に京セラドームで飯田光男球団本部長が対応し、詳細について説明した。

 球団によると、2人は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために自宅待機と不要不急の外出を禁止されていた4月12日に千葉県内のゴルフ場に出向いたという。その道中、相内が同乗する佐藤の自家用車が、首都高速道路中央環状線山手トンネル内を法定最高速度時速60キロのところ、89キロ超過の時速149キロで走行した。違反走行は警視庁が速度違反自動取り締まり装置で察知。5月に佐藤に通達されたが、球団への報告は今月17日だった。

 同本部長は処分について「本来は判明した時点で報告をすべき。球団として厳しい処分とした。一社会人としての責任を果たすよう教育を再徹底する」と話した。厳罰理由として、89キロ超過という大事故にもつながりかねない運転、政府の緊急事態宣言発令下のゴルフでの外出、球団への報告遅れ、を挙げた。

 相内は同乗者ではあったが、同じ処分としたことについて、飯田本部長は「過去の違反行為に加え、後輩への指導が足りなかった」と説明。ドラフト指名後の12年12月の無免許運転、14年1月には未成年での飲酒、喫煙をした違反も踏まえた処分となった。

 佐藤は「自分の置かれている立場を考えず、自らの甘さがこのような事態を招いてしまった。深く反省しております」、相内は「年上の私が模範になるべきでした。社会人としての責任を痛感しています」と球団を通じてコメントした。

 ▼相内の過去の処分 12年10月のドラフト会議で2位指名された直後の12月、千葉国際3年だった相内は無免許で東京湾アクアラインを走行。29キロの速度超過と合わせて道交法違反の疑いで千葉県警に摘発された。すでに合意していた入団は凍結され、数度の面談を経て翌13年の3月10日に入団が発表された。相内は「自分の未熟さからご迷惑とご心配をお掛けした」と謝罪。14年1月には未成年ながら飲酒、喫煙をしていたとして6カ月の対外試合禁止処分と寮からの夜間外出禁止の処分を受けた。

 ▼スピード違反での罰則 道路交通法では「速度超過」として第22条で明記。最高速度より30キロ以上(高速道路は40キロ以上)オーバーした場合に刑罰の対象となる。なお、高速道路で50キロ以上オーバーした場合は反則金として、12点の減点と6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科される。

 ◆佐藤 龍世(さとう・りゅうせい)1997年(平9)1月15日生まれ、北海道出身の23歳。北海から富士大に進み、3年春の北東北大学リーグで首位打者と本塁打王、同年秋に打点王を獲得。18年ドラフト7位で西武入団。昨季はチームの新人で唯一開幕1軍を果たし、52試合に出場した。今季は1軍の出場はなく、イースタン・リーグでは27試合出場で打率.303、5本塁打、18打点。1メートル74、81キロ。右投げ右打ち。

 ◆相内 誠(あいうち・まこと)1994年(平6)7月23日生まれ、千葉県出身の26歳。千葉国際では「房総のダルビッシュ」と呼ばれ、12年ドラフトで西武から2位指名。同年12月に不祥事が発覚し入団凍結が解除された13年3月に支配下選手。通算成績は21試合で0勝7敗、防御率10.05。今季は1軍登板なし。イースタン・リーグで救援で13試合に登板し、0勝0敗2セーブ、防御率2.13。1メートル85、75キロ。右投げ右打ち。

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