阪神・矢野監督 「受け止めるしかない」 東京Dで屈辱の3戦連続零敗 36イニング無得点

[ 2020年8月21日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0‐2巨人 ( 2020年8月20日    東京ドーム )

<巨・神>7回2死満塁の好機も中谷(左)が見逃し三振に倒れ、肩を落とす矢野監督(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神は20日の巨人戦に0―2で敗れ、東京ドームでは開幕から6戦6敗に沈んだ。大山悠輔内野手(25)を6番へ下げ、ジェリー・サンズ外野手(32)を来日初の4番へ上げた矢野燿大監督(51)のてこ入れ策も不発だった。36イニング連続無得点へ伸び、敵地巨人戦での3戦連続零敗は後楽園時代の63年以来、57年ぶりの屈辱。ヤクルトと入れ替わりで5位へ転落した。

 3夜連続で同じ光景だった。2点差を追う9回も2死一、二塁で最後は代打の高山が初球を打ち損じて二ゴロで終了。3試合連続の零敗だ。東京ドームの巨人3連戦ですべて零敗は猛虎にとって初めての屈辱。金縛り状態の打線に矢野監督は言葉を失った。
 
 「何とも言いようがないけど…。受け止めるしかないかなと思っています」

 打開策も不発だった。チームトップの31打点を誇るサンズを来日初の4番に起用。前日19日に20打席ぶりの安打を記録した大山を6番に置いた。7月4日の広島戦以来の4番降格。突破口を狙った打線の組み替えは、むなしく空転した。

 「2試合、戦い的にも良くないんで、何もしないのでは良くないと思って変えました」

 思惑が無情にも結果に結びつかない。1点を追う8回は1死一塁で糸井が捕ゴロ。続くサンズは中川の内角速球に詰まって右飛に倒れた。簡単に得点機を逸する拙攻ぶりが象徴するように7回の好機では屈辱的なシーンもあった。

 四球と安打などで2死一、三塁と攻め、戸郷が引きずり降ろした。代打の福留が高梨から四球を選んで満塁。絶好の場面で青柳へ代打・中谷を送った。ブルペンでは右の大竹も準備する中、続投した高梨の前に見逃し三振を奪われた。
 
「これだけ点を取れないとなかなかチームは乗ってこないんで」

 指揮官には苦悩の表情が浮かんだ。特に3三振など3試合連続無安打のボーアの状態は深刻で、休養させる可能性も十分だ。東京ドームでは開幕から6試合で22打数無安打に終わり、1本も安打が出ていない。2試合ぶりに三塁は踏んでも本塁は遠く16日広島戦の2回から実に36イニング連続無得点へ伸びた。

 「これで何も終わるわけじゃない。自分たちで流れを変えるような試合をしていくしかない」

 首位の巨人に8・5ゲーム差に広げられても矢野監督の闘争心は消えていない。まだ半分以上の69試合が残る。どん底からの逆襲へ、まずは打線復活が急務だ。(山本 浩之)

続きを表示

この記事のフォト

2020年8月21日のニュース