西武“鉄腕”平井 プロ入り211試合目、初先発で勝った!5回0封「不思議なままだった」

[ 2020年8月21日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6-4オリックス ( 2020年8月20日    京セラD )

<オ・西(9)>3回、オリックス打線をピシャリと抑える平井(撮影・平嶋 理子)
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 数々の修羅場をくぐり抜けてきた鉄腕も地に足が着かなかった。プロ入り211試合目にしての初先発。西武・平井は「不思議なままだった。初めての経験で、右も左も分からなかった」と正直に振り返った。初回、いきなり先頭・福田に一塁内野安打。四球も出したが女房役の森が2度の盗塁阻止と、強肩を発揮して助けてくれた。「本当にありがたかった」。これでペースを取り戻した。

 ブルペンデー。1イニングで降板するケースがあってもおかしくなかったが、5回を55球で終え無失点。白星を手にした。16日の楽天戦で救援で1イニングを投げた試合後に先発を告げられた。昨季リーグ最多の81試合に登板した右腕の過去最長は2回1/3。新人だった17年に2軍で4試合登板して以来の先発だった。「1人ずつ打ち取る意識だった」と救援時と投球スタイルを変えなかったことも好投の要因だ。「実感がわかない。5回を投げ終え(西口投手コーチに)お疲れさまと言われ終わりかと。役割は果たせた」と胸を張った。

 辻監督も「次も(先発で)投げたいと言ったら“ふざけるな”だけど、御の字ですよ」と称えた。チームは引き分けを挟んで5連勝。5位ながら首位まで5ゲーム差とした。

 守護神・増田からウイニングボールを受け取った鉄腕は「次は任されたところで投げます。ウイニングボールは家族に渡す」と笑った。ひと味違う勝利の味だった。(大木 穂高)

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