【藤浪語る】勝てなかった苦難の2年乗り越え「人の痛みが分かる。人間として大きくなれた」

[ 2020年8月21日 22:33 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―7阪神 ( 2020年8月21日    神宮 )

<ヤ・神>ヒーローインタビュー中にファンの声援に帽子を取って応える藤浪(撮影・大森 寛明)
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 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が21日のヤクルト戦(神宮)で692日ぶりとなる白星を挙げた。再三のピンチを招きながら粘りの投球を続け6回1/36安打4失点で降板。試合後には、久々の勝利に安堵(あんど)の表情を浮かべ、逆襲を誓った。

 (ヒーローインタビューで)

 ――2年ぶり勝利おめでとうございます。
 ありがとうございます。

 ――阪神ファンがこの日を待っていた
 2年間くらい勝てなかったので、すごく長かったなという気持ちと、今シーズンもなかなか勝てない投球が続いてたので、やっと勝てたかという気持ちが一番強いです。

 ――この2年間はどんな気持ちで
 苦しいことばかりだったように思いますし、辛いことが多かったですけど、こつこつやるしかないと思って、毎日毎日練習してきました。

 ――今季5試合目。どんな気持ちでマウンドへ
 勝ち星はもちろん欲しい気持ちはありますけど、そういう欲は持ちながら、そういう気持ちを抑えつつ、力まないように自然体で入ろうと思ってマウンドに上がりました。

 ――2回1死満塁で適時打。どんな気持ちで一塁へ走った
 ラッキーだったと思いますね。打った瞬間は“やばい、ホームゲッツーだ”と思いましたけど。一生懸命走っていたし、一塁もセーフになったし、結果として、いいように動いた要因かなと思います。

 ――自身もチームも連敗もストップ。チームは上がっていくのでは
 そうですね。きょうは自分のラッキーなヒットで点が入ったりもしたので、流れが変わると思いますし、あまりチームのことを言える立場じゃないですけど、いい流れになってくるんじゃないかなと思っています。

 ――次回への抱負
 きょうもたくさんのファンの方々が応援してくださいましたし、こんな状況の中ででたくさんの方が応援してくれて励みになりますし、次の登板、1個勝って自分自身の流れも変わってくると思うので、しっかり勝てるように、長いイニング投げれるように、チームに貢献できるように頑張っていきます。応援よろしくお願いします。

 (ペン記者取材)

 ――長かった
 そうですね。はい。長かったですけど、そんな勝ってないような実感もなくて。不思議な感覚ですね。久しぶりなんですけど、そんなに久しぶりに勝ったなという感じはない。

 ――最初に沸き起こったのはどんな感情
 そうですね。ちょっと楽になれるかなという感じはしてますけど。あまりこう、勝ち、勝ち、とは意識していなかったんですけど。周りがどうしても何日ぶり、何日ぶりというので。まあ1個勝たないとどうしてもそういうのがついてまわりますし、できるだけそういうのを無くしたいなと思っていました。

 ――2回を2失点で踏ん張った
 そうですね。落ち着いて入れたと思いますし、ああいうところでバタバタといってしまわなかったことが今日は良かった。

 ――降板時の拍手もすごかった
 7回途中ですか。本来ならいいピッチングっていうところではないと思いますけど、たくさん拍手もらいましたし、勝ったときも勝利投手のコールがあったときにすごい拍手もらいましたし、次ぎまた頑張ろうと思いました。

 ――勝てない期間を経験してピッチングに対する考えも変わった
 ピッチングに対しては底までないですけどね。まあまあ、うん。そうですね。ピッチングに対しては(ない)。

 ――それ以外では
 そうですね。苦しいこと多かったんで、人の痛みが分かると思いますし。つらいこと多かったんで。まあ、誰かの失敗とかに何て言うんですかね、いら立ったりそういうことはなくなった。まあ、1つ人間として成長できたというか、大きくなれたと思います。

 ――これからは普段通り
 ここまで初登板からいいピッチングといういいピッチングは出来ていない。やっぱり失点が多いですし、エラーが付いたりなんなりありますけど、失点が多いので。もうちょっとピッシッと、ピリッとした試合を作っていきたい。

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