巨人・パーラに原監督うなった!ノーステップでしっかりミート「非常にコンタクト率高い」

[ 2020年2月2日 05:30 ]

宮崎キャンプ ( 2020年2月1日 )

パーラのフリーバッティングを後方で見守る(左から)元木ヘッド、槙原氏、原監督、中畑氏(撮影・森沢裕)
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 プロ野球は1日、12球団が宮崎、沖縄の各地でキャンプインした。巨人の新外国人、ヘラルド・パーラ外野手(32=ナショナルズ)は初日から志願してランチ特打を行った。代名詞の「ベビー・シャーク」が流れる演出の中、左打席から124スイングで中堅方向に57本、左方向にも11本の打球を飛ばすなど、ノーステップから中堅中心に打ち返し、メジャー通算1312安打の実力の片りんを見せた。

 軽やかなBGMに乗って、パーラの鋭い打球が弾む。昨年ナショナルズで使用した登場曲「ベビー・シャーク」。それまでの2倍の音量で演出された。

 「打撃練習でボールを遠くに飛ばすことは考えていない。しっかりコンタクトして、フェアゾーンへ飛ばすこと。ホームラン数は気にしない」。初日に敢行したランチ特打で、ベールを脱いだ。この日の観衆は2万3000人。来日を待ちわびたファンが両手を上下に広げる「サメダンス」を踊って喜んだ。

 音楽と同様、打撃もバリバリの大リーガー時代と同じ。中堅中心だった。124スイングで柵越えこそ4発ながら安打性は66本。特徴は打球方向にある。左打席から右方向に「56本」だったのに対し、中堅方向が「57本」と最も多かった。左方向の「11本」と合わせると中堅から左方向は55%と半数を超えた。一般的な外国人選手に見られる一発狙いの強引な引っ張りはない。

 「自分はホームラン打者ではない。ボールをしっかりミートする、コンタクトするということがポイントの打者」と語る。昨年メジャーでも右翼方向が31・7%だったのに対し、中堅は41・7%、左翼は26・6%。広角に打ち分ける技術を日本でも変わらず披露してみせた。

 極意は、右足を上げず打ち返すノーステップ打法。頭部がぶれることなく、確実にボールを捉える。本塁後方で見守った原監督は「非常にコンタクト率の高いバッター。あれだけ(上体が)動かなければ選球眼も良さそう」とうなずいた。

 「気持ちが高ぶり喜びも感じた。いい一日だった。楽しい歌でファンも喜んでくれると思うし非常にうれしかった」と笑ったパーラは「センター中心にコンタクトするだけ。その延長線が本塁打」と言った。「5番・右翼」を任せられる。初日からそんな期待を抱かせるパフォーマンスだった。 (伊藤 幸男)

 ◆ヘラルド・パーラ 1987年5月6日生まれ、ベネズエラ出身の32歳。04年にダイヤモンドバックスと契約し、09年にメジャーデビュー。ブルワーズ、ロッキーズなどを経て昨年5月にナショナルズ入りし、シーズン後にFA。11、13年にゴールドグラブ賞を受賞。通算1466試合で1312安打、打率.276、88本塁打、522打点、96盗塁。1メートル80、95キロ、左投げ左打ち。

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