楽天・三木新監督 安打でも喝!「結果オーライじゃダメ」ノムさんばりID野球で意識改革

[ 2020年2月2日 05:30 ]

久米島キャンプ ( 2020年2月1日 )

ケースバッティングを前に浅村と話す三木監督(撮影・白鳥 佳樹)
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 結果オーライは認めない。楽天・三木新監督の信念が、キャンプ初日のケース打撃で選手たちに伝わった。指揮官は手にしたメモ用紙に目を落としながら、1球ごとにアウトカウントや走者の状況、攻撃側の作戦を指示する。約30分のメニューの中で19パターンの場面を設定した。

 「無死一、二塁、カウント3―2、ゴロエンドラン!」。このサインで、島内はハーフライナーで左前打を放ち無死満塁となった。ただ、求めていないプレーは認めない。「ヒットで満塁になったけど、結果オーライじゃダメ。今のプレーで試合に負けるぞ。やることをしっかりやろうな」と穏やかな口調だったが厳しさも求めた。安打で得点を奪う想定は全くなく、守備側も含めて状況に応じて忠実にサインを実行することを求めた。

 ヤクルト時代に当時の野村克也監督から薫陶を受けた。新指揮官が掲げるのは「考える野球」。ただ打者が打つことに頼る野球からの脱却がチームの課題でもある。昨年は、盗塁、犠打成功率ともにリーグ最下位だった。茂木は「監督は“細かいプレーで救われる試合もある”と話していた。漠然とやってたまたまできたのでは駄目だと思う」。新加入の鈴木大も「1点を取りにいく、1点を防ぐというチームの方針を感じられた。それを体現できないと試合には出られない」と語った。

 2日目以降も実戦を意識した戦術練習に時間を割く方針だ。「結果よりも過程を大事にする。ミスをしたのは意外と主力選手だった。これからも徹底的にやっていく」と指揮官。妥協することなく「三木流」の意識改革を浸透させる。(重光 晋太郎)

 《得点効率に向上の余地 盗塁&犠打失敗目立つ》○…楽天の昨年の盗塁数は48でリーグワーストタイ。成功率は5位の日本ハムより1割低い.558でワースト。送りバントの成功率もリーグ最下位だった。ただし、チーム打率.2509は2位と僅差の4位。チーム得点、1得点にかかる安打数も1.95本でリーグ3位と悪くない。盗塁、送りバントの成功率を上げ、チャンスメークを増やせば、得点力がアップしそうだ。

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