大谷、快速二塁打!9月OPS1・564は両リーグトップ

[ 2018年9月14日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス8―1レンジャーズ ( 2018年9月12日    アナハイム )

3回2死、二塁打を放ち滑り込む大谷(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が12日(日本時間13日)、レンジャーズ戦に「4番・DH」で出場し、2安打1四球で勝利に貢献した。好調を持続している9月は、強打者を表す指標「OPS(出塁率+長打率)」が25打数以上の打者で両リーグトップの1・564。進化を続けるルーキーの猛打は、手が付けられなくなってきた。

 2点リードの3回2死無走者。大谷が2ボールから内角ぎりぎりの90マイル(約145キロ)をさばいたライナーは、ワンバウンドで右翼フェンスに達した。

 「浅いカウントからしっかりヒッティングできたのが良かったし、きっちり振り抜けたのが良かった」。相手右翼手の好送球もかいくぐり、二塁は間一髪セーフとなった。

 同僚のシモンズとは試合前、手裏剣を投げるなどの「忍者ポーズ」を交わすのがお決まり。1メートル93、90キロの大柄にそぐわないスピードと軽やかな身のこなしの走塁は、忍者のそれと重なる。日頃から「打撃の基準」と語る二塁打は、今季19本目で本塁打数に並んだ。

 初回こそ空振り三振に倒れたが、レンジャーズ投手陣が大谷を封じたのはこの一度だけだった。5回は四球。7回はバトラーの94マイル(約151キロ)の内角直球を右前打し、両親も観戦した一戦で今季20度目のマルチ安打を記録した。ただし、満足はしていない。「バットの出方次第では本塁打になったりとか、もうちょっといい所に飛んでくれたりする」と冷静に分析した。

 大リーグでは打率や打点よりも重視される傾向のあるOPS。9月は両リーグトップの1・564をマークしている。今月13安打中、8本が長打という凄み。試合前にマイク・ソーシア監督は、8年前の自軍に在籍した当時の松井秀を比較し「ショウヘイの方がパワーがある。ヒデキは経験があり、スマートだった」と説明した。

 一方で、大谷は「自分の打席にどういう配球が多くなるのか傾向を考えるし、単純な打撃の技術も上がってきている」と、経験値や技術の向上を実感する。右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けるか否かなど今後に関する結論はこの日も出ず。そんな中でも、「打者・大谷」の成長のスピードは止まらない。 (大林 幹雄)

続きを表示

2018年9月14日のニュース