金本監督 投壊…ちょっとマテオ「点をあげているようなもの」

[ 2018年4月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―9中日 ( 2018年4月8日    京セラD )

<神・中>8回、4失点と逆転され降板するマテオ
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 阪神が8日の中日戦で「投壊」して、痛恨の逆転負けを喫した。試合後の金本監督は静かに言葉を発した。

 「本当にもう2つの負け(の要因)は四球、押し出し、暴投。もう一回、本当に気を引き締めないと」

 努めて冷静に敗戦を振り返った指揮官と対照的に、8回の惨状を見た虎党は、こう言いたくもなっただろう。ちょっとマテオ――。8回の守備を言い表すには、まさに『天国から地獄』がピッタリだった。

 7回に5点を奪い、4点差を逆転した直後だった。そのマウンドはマテオに託された。打たれたのなら、まだ納得がいく。だが、そうではなかった。

 先頭の代打・亀沢、続く大島への連続四球で、いきなり無死一、二塁。僅差を守れる投球ではなかった。京田の内野安打で無死満塁とされ、アルモンテと平田にそれぞれ2点打を浴びて降板…。7回に大山の押し出し四球で勝ち越してから、アルモンテに逆転2点打を浴びるまで実に16分間の「天国」だった。マテオは「こんな日もあるし、抑えられる日もある。切り替えてやっていくしかない。反省するところは反省して次、頑張りたい」と前を向いたが、そう簡単に割り切れる結果ではないはずだ。

 とはいえ、この日の敗因はマテオ一人ではない。5回に、すでに「投壊」は始まっていた。まずは能見だ。1死無走者から大島の一ゴロで一塁ベースカバーに入るも、ロサリオからの送球が簡単ではなく、ポロリ…。記録は自身に失策が付き、リズムを崩して一、二塁からアルモンテに適時打を浴びた。続くビシエドにも四球を与え、1死満塁で降板となった。

 後を受けた石崎も締まらない。2死にこぎ着けるも、そこから暴投気味のワンバウンド投球(記録は捕逸)で1失点、連続四球で1失点、大野奨の頭部への押し出し死球で1失点し、自らも危険球退場…。自滅に「すごく悔しい。ああいう結果にならないようにしたい。技術不足です」と言葉を絞り出した。

 不必要な四球も投手のミスとするなら、まさにすべてのミスが出た試合だった。これでは、打線が今季最多の7得点を挙げても勝てるはずがない。「(3連戦の)初戦から押し出し、暴投、投内連係…。これがモロにね。点をあげているようなものだから。去年もそうだけど、当たり前にできることはやらないと」と指揮官。10日からは、甲子園に広島を迎え撃つ。その前に、投手陣の膿が出尽くしたと信じたい。

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2018年4月9日のニュース