早実 18―17で延長戦制し35年ぶり9回目の優勝

[ 2017年4月27日 22:07 ]

春季高校野球東京都大会決勝   早実18―17日大三 ( 2017年4月27日    神宮 )

<早実・日大三>8回1死一塁、早実・清宮は右越え2ランを放ちベンチでナインとハイタッチ
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 春季高校野球東京都大会決勝は27日、神宮球場で早稲田実―日大三が対戦。初のナイター開催となり、外野席にも観客が入る注目の中で始まった。

 先攻の日大三は初回、1死二塁でこの日は3番右翼で先発したエース桜井が、早実の先発・池田から中越え二塁打を放って先制。続く4番・金成の四球後、2死二、三塁となった場面で6番・日置が左翼ポール際に3ラン本塁打をたたき込んで、いきなり4点をリードした。

 日大三の先発は背番号10の岡部。早実はその裏、1死一塁で清宮が第1打席を迎えたが、3ボールから高々と打ち上げた打球は、薄暮の影響か、日大三内野陣が捕球できずにマウンド後方に落下。一塁走者が二塁で刺されたため、記録は投ゴロとなった。早実は続く4番・野村が左中間に2ラン本塁打。初回はともに本塁打が飛び出した。

 4―2と日大三のリードで迎えた3回裏、早実は3番・清宮の四球などで1死一、二塁の好機をつくり、4番・野村が日大三の2番手・柿沢から遊撃強襲の内野安打を放って1点を返した。2死一、三塁で打席に入った6番・小西が右前打で清宮を還し、4―4として試合を振り出しに戻した。

 さらに早実は5回裏、先頭の2番・雪山が右越え二塁打、3番・清宮の一ゴロで1死三塁として4番・野村が登場。第1打席に続いて左中間に本塁打を放ち、6―4と勝ち越した。野村はこの試合2本目、高校通算28本目の本塁打、この時点で3打数3安打、5打点と打線を引っ張った。

 しかし、日大三は7回、2死から代打・溝口の左中間二塁打、1番・井上の中前打で1点を返すと、2死一、二塁から3番・桜井が右中間に二塁打を放って2者を還し、7―6と逆転した。

 早実は7回裏、1死満塁と日大三の3番手・八木を攻め、6番・小西のこの試合2本目の適時打となる中前打で同点。さらに7番・橘内の左越え二塁打で2者が還り、9―7と再逆転。代打・福嶋、9番・西田も続いてこの回、一挙5点を奪い、11―7とした。

 それでも、日大三は8回表、早実の3番手・石井から6番・日置が適時右前打を打って1点を返すと、早実のサード野村の連続失策で無死満塁。押し出し四球、併殺打の間に1点と計3点を返して10―11と追いすがった。

 ここまで4打数0安打だった清宮が沈黙を破ったのは、8回裏だった。1死一塁、2ボール1ストライクから高めの直球を強振。長い滞空時間、特大のの高校通算83号が、ライトスタンド中段で弾んだ。

 しかし、清宮弾は相次ぐ逆転劇の呼び水だった。日大三は10―13で迎えた9回表、3番・桜井の右越え本塁打、代打・大塚の2ラン本塁打などで一気に7点を奪って17―13と逆転。4点を追って9回裏の攻撃に入った早実は、1点を返してなお無死一、三塁の場面で、今度は清宮のこの試合2本目となる本塁打が、バックスクリーン左に飛び込んで同点。試合は延長戦に突入した。

 早実は、11回表の守りで無死三塁のピンチをしのぐと、12回裏、四球と内野安打2本で築いた1死満塁で1番・野田が右前打を放ち、18―17でサヨナラ勝ちした。やはりサヨナラ勝ちだった昨秋決勝と同一カードを制して秋春連覇を達成。荒木大輔を擁した1982年以来、35年ぶり9回目の春季東京都大会優勝を果たした

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