ゲームみたいに強え〜4連勝!楽天ファミスタ打線11点貯金11

[ 2017年4月27日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天11―7ロッテ ( 2017年4月26日    Koboパーク宮城 )

<楽・ロ>ファンと一緒にバーンポーズを決める(左から)ファミスタ君、則本、島内
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 首位を走る楽天が26日、早くも今季3度目の4連勝を飾った。ロッテ相手に14安打で11得点。2回に出た島内宏明外野手(27)の先制2ランで打線に火が付き、貯金を11に伸ばした。人気野球ゲーム「ファミリースタジアム」とコラボした「ファミスタナイター」で、零敗した昨季の借りを返す猛打。今季ここまで3戦3敗だった水曜日の初勝利も飾り、もはや怖いものなしだ。

 広島・黒田の投球がゲームのように曲がって見えたのは昨年の6月。今年の「ファミスタナイター」は真逆だった。こてんぱんに打ち負かす。タイミングを合わせてコントローラーのボタンを押せば気持ちよく打球がすっ飛んでいったゲームの世界のように、快音、また快音が響き渡った。

 バックスクリーンにファミスタよろしく「HOMERUN」の表示が浮かび上がる。スイッチを入れたのは島内だ。2回1死一塁、ロッテ先発・スタンリッジが2ボール1ストライクから投じた4球目のスライダーを強振。右翼席に3号先制2ランが飛び込んだ。

 「ちょっと詰まったけど、いいスイングができた」。昨季のスタンリッジとの対戦は12打数2安打で打率・167。苦手な相手を打ち砕いた。開幕直後は不調。自身でも「振れてない」と感じていた。バットを20グラム軽くし、70%の力で振ることを心掛けて復調した。

 火の付いた打線。ファミスタと同じ単音の“チャンステーマ”が球場に鳴り続けた。4試合ぶりに先発出場した藤田は3回1死一、三塁で左犠飛を放ち、7回には無死一、二塁から中前適時打。「得点圏であまり打てていなかったので、これで乗って行けたら」と笑顔を見せた。数ある野球ゲームの中でも「ファミスタ派」という34歳。この日は球場内ビジョンに映される選手の紹介画像もファミコン時代を思わせるドット絵で「楽しかった。ビジョンに自分がどう映されるのかとか。(音楽も)懐かしかった」。勝利につながり、喜びもひとしおだった。

 アクシデントも吹き飛ばした。これまで全18試合で先発してきた茂木が左かかと痛のため、大事を取って欠場した。代わりに初先発した三好が2安打1打点。梨田監督は「茂木と三好は同学年でライバルだが、結果を出してくれた」と目を細めた。1番・茂木、2番・ペゲーロばかりが注目を集めてきた打線が、この試合は切れ目なくつながり、14安打で11得点と猛威をふるった。

 ここまでの4敗のうち3敗が集中する「魔の水曜日」のジンクスもきれいさっぱりクリア。昨季のファミスタナイターでかけられた「黒田の呪い」も解いた。貯金を11まで積み上げても、指揮官は「一試合一試合やっていくだけ」と緩まない。勝利のBGMを楽しみ続ける。 (黒野 有仁)

 ≪4月まで3度目初≫楽天が11点を奪う大勝で今季3度目の4連勝。チームで4月までに3度の4連勝以上は08年の2度(7連勝、5連勝)を上回り初めてだ。また、チームの今季総得点は102となり、パのトップを切って3桁に到達。リーグ100得点一番乗りは、14年以来チーム2度目。19試合での突破は13、14、16年の開幕22試合目を抜いて球団最速になった。

 ☆昨年の「ファミスタナイター」 6月10日の広島戦(コボスタ宮城)で実施。86年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)からファミコン用の初代が発売され、シリーズ30周年を記念して名作ゲームの世界観を球場の大型ビジョンやBGMなどで再現した。しかし広島先発・黒田の投球に手を焼いて、8回まで投げた右腕から9安打を放つも無得点。結局、最後まで得点を奪えず0―6で零敗を喫した。

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