JR東日本 左腕田嶋、167球目被弾も「悔いはない。楽しかった」

[ 2016年7月17日 22:13 ]

<王子・JR東日本>力投するJR東日本先発の田嶋

第87回都市対抗野球大会1回戦 JR東日本0―2王子

(7月17日 東京D)
 実に167球目だった。0―0で迎えた延長10回。1死二塁でJR東日本・田嶋が投じた直球は、サヨナラ弾となって左中間スタンドに消えた。その行方を見守っていた19歳の左腕は「負けたのは悔しいけど…。やり切った。しようがないな、と思った」と振り返った。

 「こういう(ロースコアの)試合は覚悟していた」という、好投手・近藤との投げ合い。最速148キロの直球を武器に、左打者の内角を強気に突いた。2回2死満塁、5回1死三塁、さらに6回2死満塁のピンチもしのぐ。9回2死二、三塁では元中日でJR東海からの補強選手・中田に直球を6球続け、最後は106キロのカーブで二ゴロに仕留めた。スコアボードは0行進で、この時点で150球オーバー。しかし「点を取られるまでは投げよう」と、マウンドを降りる気はなかった。

 佐野日大3年だった14年春のセンバツではベスト4に進出。4試合560球を1人で投げ抜いた。その時をほうふつとさせるような熱投。しかし社会人2年目を迎え「当時とはスタミナとかが全然違う。成長できていると思う」と話した。大観衆の中での息詰まる投手戦。さらなる成長が期待される左腕は「きょうの投球に悔いはない。楽しかった」と話して東京ドームを後にした。

続きを表示

2016年7月17日のニュース