広島・黒田 7日以来の復帰登板「勝つチャンスをチームに」

[ 2015年7月28日 05:30 ]

ヤクルト戦先発に向け、調整を行う黒田

 男気右腕がツバメ打線を斬る。28日のヤクルト戦(神宮)に先発する黒田博樹投手(40)が27日、マツダスタジアムで最終調整。右肩、右足首の炎症で出場選手登録を抹消され、シーズンでの登板は7月7日DeNA戦(マツダ)以来となるが、不安はない。7連勝で首位を行くヤクルトを止め、チームを好調の波へと乗せる。

 精悍(せいかん)な表情が戦いに向けた決意を物語る。7連勝中の難敵に黒田は自然体で対峙(たいじ)する構え。チームを再度の上昇気流に乗せるため、全力で右腕を振る。

 「勝つチャンスをチームに与えられる投球がしたい。それが今までずっと続けてきたこと」

 もう心配はない。右肩、右足首炎症のため、7月8日に出場選手登録を抹消された。18日の球宴第2戦(マツダ)で先発し2回45球を投げたが、シーズンでの登板は同7日DeNA戦以来となる。登板間隔は開いたが「問題ないと思いますね」と即答。「1回だと物足りないかなと思って。体と相談しながらですけど」と話す通り、14日からこの日まで5度のブルペン投球を行い、23日には85球を投げ込んでいる。日米通算497試合に登板するなど数々の実績と経験を積み重ねてきた右腕は、ブルペン投球の中で戦う態勢を整えた。

 黒田を待ち受けるのは屈指の強力打線だ。ヤクルトはリーグトップのチーム打率・259を誇り、3戦連発中でリーグトップの23本塁打の山田、打率トップの川端ら破壊力は並外れている。3月29日の一戦(マツダ)では7回無失点で日本復帰後初勝利を収めたが、5月1日(神宮)は6回を投げ今季ワーストの5失点を喫した。敵地では借りがあるが、同じ失敗は繰り返さない。

 「すごくバランスが取れた打線だと思うし、得点力も高い。しっかり投げたいと思う」

 畝投手コーチは「好調な打線だけに、内角を使わないといけない。これからが勝負の時期」とポイントを挙げた。8年ぶりに味わう日本の夏。ナイターとは言え、試合開始後も暑さが残ることが予想される。だが、黒田は「アメリカでも暑いところはたくさんあるし、テキサスのデーゲームでも投げた。どれだけ体が慣れるか」と笑う。体調も環境も心配なし。あとは普段通り、淡々と打者を斬っていくだけだ。 (桜井 克也)

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2015年7月28日のニュース