西 球団75年ぶり開幕5戦5勝 チームは今世紀初の2桁貯金

[ 2014年4月30日 05:30 ]

<オ・ソ>オリックス先発・西は7回を3安打2失点で5勝目

パ・リーグ オリックス5-3ソフトバンク

(4月29日 京セラD)
 チームに14年ぶり、今世紀初の2桁貯金10をもたらしたオリックス・西は、破顔一笑とまではいかなかった。

 「チームの“勝って当たり前”という状況に乗せてもらっている。要所でもっと考えながら投げて、チームが苦しい時に勝てる投手になりたい」

 7回を2失点にまとめ、開幕5連勝。防御率も0・69で、初の月間MVP受賞も確実となった右腕だが、6、7回に失点しての降板だっただけに、手放しでは喜べなかった。
 それでも、中盤までは2年前の快投の再現すら予感させた。12年10月8日のヤフードーム(当時)。同じソフトバンク戦で無安打無得点試合を達成した。6連勝中のお得意さまを相手に、5回まで一人の走者も許さず、試合の主導権を渡さなかった。開幕から5戦5勝は、球団では実に75年ぶりの快挙となった。

 首位攻防3連戦の初戦を制し、2位ソフトバンクに2ゲーム差。イチロー(現ヤンキース)らを擁し、最後にリーグ優勝した1996年以来の4月の終了時点での首位を確定させた。会心のスタートダッシュで夢も膨らみ始める中、森脇監督は「毎試合全力を尽くすのが、われわれの義務。最後までやっていく」と気を引き締めた。チーム貯金10のうち、1人で5つを稼ぎ出す西は「次は(個人やチーム記録のことなど)何も言われないでしょうから、のびのび投げます」と最後に屈託のない笑顔を見せた。

 ≪75年ぶり2人目≫西(オ)が登板5試合目で5連勝。チームで無傷の5連勝以上は05年吉井理人(6連勝)以来23人目で25度目。開幕5戦5勝となると、阪急時代の39年に高橋敏が7戦7勝をマークして以来75年ぶり2人目となった。これで、チームは18勝8敗とし、00年以来10度目のパ・リーグ貯金10一番乗り。過去9度の最終順位を見ると優勝5度、2位3度、4位1度となっており、Aクラス入りの確率は89%になる。

続きを表示

2014年4月30日のニュース