鷹のカーペンターに…ドラ4上林、内野手でプロスタート 軽口も出た

[ 2014年1月10日 08:26 ]

ノックを受ける上林(右は森)

 鷹のカーペンターになれ!ソフトバンクの新人合同自主トレが9日、西戸崎合宿所でスタート。ドラフト4位・上林誠知内野手(18=仙台育英)は高校時代に慣れ親しんだ外野手ではなく内野手としてプロ人生の第一歩を踏み出した。三拍子そろい、将来性豊かな逸材。球団側は内外野複数のポジションをこなす大リーグ、カージナルスのマット・カーペンター内野手(28)になるよう望んだ。

 まさにビッグマウスだった。新人合同自主トレ初日。支配下選手として、唯一の高卒ルーキーとなる上林が大物ぶりを発揮した。練習の締めとなる200メートル往復ダッシュでは社会人出身の2選手をぶっちぎり。少々飛ばしすぎて疲れると、3本目が終わったところにもかかわらず「あれっ、5本目じゃないですか?」と軽口を叩いた。

 初日の練習メニューを終えた第一声も強烈なインパクトだった。「きょうはとても疲れました。練習するのが久々ということもあるかもしれません。でも、みなさん、練習して来てないっぽいので、先輩たちに負けるわけにはいきません」。最初こそ、おとなしめだったが、すぐに負けん気の強さをむき出しにした。

 バットを持てば、憧れのイチローばりに好センスを発揮。しかし、ショートの位置についた内野ノックではお世辞にも様になっているとは言えなかった。身長1メートル83。腰が高く、足の運びもスムーズさに欠けていた。

 「身長があるので腰の高さが心配。プロレベルではない。いい見本があるので、これから見習っていきたい」こちらは一転、控えめなコメントに徹した。

 仙台育英では強肩強打の外野手。ドラフトで内野手として指名されたときは「間違いじゃないかと思った」と言う。だが球団側は本気だ。小林至海外担当兼中長期戦略担当部長は「可能性は無限大。カージナルスのカーペンターのような例もあるから」と不敵な笑みを見せる。同じ右投左打で1メートル90もありながら二塁、三塁、一塁、外野もこなし今季199安打を放ったメジャーリーガーを重ねた。

 上林自身も「できれば外野がいいが、可能性を広げるためには、どこでも守れた方がいい。巨人の坂本さんも同じサイズで内野をやっている。やれないことはない」とまんざらでもなさそう。大きな可能性を秘めた18歳。鷹に夢のある男が加わった。

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