阪神 仮想マエケン相手に光明 5番・福留が復調打

[ 2013年10月9日 06:00 ]

<D・神>3回2死一、三塁、三嶋から適時二塁打を放つ福留

セ・リーグ 阪神5-7DeNA

(10月8日 横浜)
 ペナントレース最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、12日からのCSファーストSへ向けて収穫を見いだせた敗戦だった。「仮想・マエケン」とも言えるDeNA・三嶋を3回までに4安打して2得点。中でも、阪神・和田監督が安心したのが、5番で起用して結果で応えた福留の打撃だ。

 「一番の収穫だね。明るい材料。やっとバットが振れてきて、孝介らしい打球が飛び始めたんじゃないかな」

 5番が打てば、打線がつながる―。3回2死までは無安打だったが、2番坂の左前打から5番福留までの4連打で2点を先制。一時は低調だった打線もこの夜の12安打を含めラスト5試合のうち4試合が2ケタ安打と、完全に底を脱した。指揮官も力を込める。

 「三嶋はある程度、(前田健に)似たタイプ。そこへ向かうための近い打線を組んだ。(3回は)2アウトからよくつながった」

 今季苦しめられた三嶋を攻略できたことにも意義がある。過去6試合では26回2/3でわずか1得点。45イニングで2点しか奪えなかった広島・前田健ほどではないにしても、苦手意識を払拭できたことで弾みはつく。前田健に相性が良く初戦のスタメンが予想される坂、今成もそれぞれが安打をマーク。上昇気流に乗りつつあることを予感させた。

 「チームとしては(5日巨人戦があった)甲子園で締めたというかね。もうCSへ向かっている。これから3日間を有効に使って、状態を上げていきます」

 和田監督は9日からの3日間で、最後の仕上げに向かうことを約束した。この夜のDeNA戦でシーズン144試合の全日程を終了。3年ぶりのCS進出も首位・巨人に12・5差の2位では、到底、満足などできるはずがない。この悔しさを晴らすために残された舞台はポストシーズン。巨人への挑戦権を得るため、まずは広島とのファーストSに全力を尽くす。

 ▼阪神・鳥谷(2年連続でフルイニング出場を達成。2リーグ制以降、球団の遊撃手では72、73年の藤田平以来2人目)優勝を目指してやっていたので、1年間という意味では悔しいシーズンだった。(CSに向けて)しっかり準備したい。

 ▼阪神・マートン (シーズン最多178安打)タイトルを獲れたのはうれしいが、まだ先がある。(CSで)まだプレーできる喜びの方が大きい。

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