強制休養翌日4安打のイチ 現役最速2500安打+3

[ 2012年6月21日 06:00 ]

<ダイヤモンドバックス・マリナーズ>初回、大リーグ通算2500安打を達成し、一塁に向かうマリナーズのイチロー

インターリーグ マリナーズ12―9ダイヤモンドバックス

(6月19日 フェニックス)
 マリナーズのイチロー外野手(38)が、日本選手では初のメジャー通算2500安打を達成した。19日(日本時間20日)、ダイヤモンドバックス戦の初回に中前打。史上95人目の記録で、01年4月2日のメジャーデビューから数えて、11年78日での到達は史上最速。1817試合での達成は近代野球とされる1900年以降では史上4番目のスピード記録だ。前日の強制休養の効果もあり、今季2度目の4安打2打点でチームを勝利に導いた。

 久々に鋭い音が響いた。初回、2球目を強振したイチローの打球はバックネットへ一直線。ファウルにはなったが、不振からかフルスイングしきれない状況が続いた中での豪快な一振りこそ、快挙へのサインだった。3球目。内角直球に詰まったものの、振り切ったからこそ打球は遊撃手の後方に落ちた。いかにもイチローらしい、2500本目の安打だった。

 「ちょっと遅いですけどね。きょう4本(安打)だから何となく形になった感じ。アロマー(殿堂入りで当時は02年メッツ)が2500安打を打った時に“とんでもない数字”と思った記憶がある。そこまで来たことに感慨深いものがある」

 試合後は照れ気味に切り出し、安どからか何度か大きく息をついた。試合開始から1分での快挙達成。敵地ファンからも祝福の拍手が起きた。

 1817試合目での達成。2000安打の際は「スピードは大事」と通過点でしかなかった。メジャー移籍後、常に350試合前後で500安打をマーク。しかしこの500本には415試合を要した。達成ペースも2000安打時の史上2位から4位に後退。「今まで打ってきた2400何本というヒットが、きょうの試合では何の役にも立たない世界にいるということ。気持ちいいのは一瞬しかない」。過去の実績も、現在の状況とは無関係。それほどの高みにこの男はいる。

 変化はフリー打撃でも起きている。好調時には8割以上を右翼席に叩き込んでいた。今、その美しい柵越え連発はほとんど見られない。練習でも打ち損じが目立つ。打率は・265。クリス・チャンブリス打撃コーチも「始動の時期がなかなか一定しないように見える」と、天才打者の苦悩ぶりを代弁した。

 「ちょっと数の感覚は今は説明がつかない」。3月28日のアスレチックスとの日本開幕戦以来の1試合4安打。前日の強制休養の悔しさを1日で晴らした。これで日米通算3781安打。通算4000安打、米殿堂入りの目安とされる米3000安打へ――。10月22日で39歳。年齢とともに埋めなければならない作業は増える。イチローが意地とともに苦境に挑む。

 ≪1817試合での達成は現役8選手で最速≫イチローはメジャーデビューした01年4月2日のアスレチックス戦から、11年78日で2500安打に到達。米スポーツ専門局ESPNによると、到達日数では史上最速の記録となった。12年51日で達成したポール・ウェイナー(パイレーツ)が2位、12年131日だったピート・ローズ(レッズ)が3位。1817試合での達成は歴代4位だが、2500安打以上をマークしている現役8選手の中では最速。2位はジーター(ヤンキース)で1955試合。

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