由伸だ!ガッツだ!今季両リーグ最多19安打で3連勝

[ 2011年8月6日 06:00 ]

<広・巨>3回無死一塁、高橋由が中越えに第7号同点2ランを放つ

セ・リーグ 巨人11―6広島

(8月5日 マツダ)
 お祭り騒ぎの猛打だ!巨人は5日、広島戦に沢村拓一投手(23)が先発も、1回2/3で連続押し出し四球を含む4失点。自己最短でKOされた。しかし3回に高橋由伸外野手(36)が3試合連発の同点7号3ラン。さらに小笠原道大内野手(37)が2試合連発の3号ソロ、坂本勇人内野手(22)は4安打4打点をマークするなど、今季両リーグ最多の19安打で11点。これまでの貧打のうっぷんを晴らす猛攻で逆転勝ちし、3連勝で4位に浮上した。
【試合結果】

 本塁打に美しさの判定があれば、最高得点だったに違いない。ややスライスしながらバックスクリーンへ一直線に伸びた放物線。落下したのは中堅のど真ん中だった。3点を追う3回無死一、三塁。高橋由の同点7号3ランが、眠れる打線を呼び覚ました。

 「感触はよかった。今年の(統一球の)感じだとどうかなと思った。しっかりと打てるボールを待てたし、高めのスライダーに対してしっかり上から叩くことができた」

 先発・沢村がプロ最短の1回2/3KO。だが、上り調子の打線が見捨てなかった。生え抜き最年長の高橋由が、先発出場した試合では3戦連発となる一発。ルーキーの黒星を消し、火の付いた打線は打ちも打ったり今季両リーグ最多の19安打だ。チームも今季最多の11得点。7カードぶりにカード初戦を白星で飾った。原監督も「(高橋)由伸の3ランも非常に良かった。これだけ点を取ることはそうありませんね。今年、初めてじゃないかな」と目を細めた。

 09年に手術した腰の影響で、常時出場はままならない。7月29日の福島でのヤクルト戦は腰の張りで欠場。対戦相手に情報が漏れないよう、人目に触れるジャイアンツ球場での練習は避けた。自ら治療、トレーニング場所を確保し、必死でコンディションを整えた。そんな自己管理に徹する姿勢が結果につながっている。その高橋由に、復調気配漂う小笠原が一発で続く。1点リードの7回に2戦連発の右中間3号ソロ。「うまく捉えられた。貴重な追加点を取れてよかった」。高橋由とのY(ヨシノブ)G(ガッツ)アベック弾が飛び出せばこれで11連勝。この試合までリーグ5位のチーム打率・232、同最下位の233点だった打線の命運は、やはりこの2人が握っている。

 今季最多タイの3連勝で4位浮上。6失点以上の試合での白星は今季初だ。前夜は「チーム全体も、もよおしてきている」と手応えを口にしていた原監督。「きょうは“もよおしてきたでしょうダッシュ(’)”だな」。そうおどけながら、手応えをワンランクアップさせた。

 ≪高橋由&小笠原のアベック弾で11連勝≫巨人は今季最多の19安打11得点で広島に大勝。2桁得点は6月19日西武戦(10―1)以来今季2度目だが、セの球団相手では昨年9月11日広島戦で11点を奪って以来になる。この日は3回に高橋由が同点3ラン、7回には小笠原がソロ本塁打を放った。2人のアベック弾は昨年8月13日横浜戦以来で通算14度目。そろい踏みした試合にチームは12勝2敗(勝率・857)と強く、07年7月25日横浜戦からは11連勝となった。

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