渡辺監督も「びっくり」 マルハーン来日初打席弾!

[ 2011年8月6日 06:00 ]

<西・ソ>2回1死 マルハーンは、左越え同点1号本塁打を放つ

パ・リーグ 西武4―4ソフトバンク

(8月5日 西武D)
 パチンコで言えばお座り一発。まさに衝撃的なデビューだった。西武の新外国人マルハーンが、来日初打席初本塁打。球団の助っ人では99年のポール以来、12年ぶりの快挙だ。

 「(初打席本塁打は)日本ではそんなに大きな事なのかい?本塁打は予想はしていなかったけど、自分の中では一つの打席に過ぎないよ」

 2回1死。追い込まれながら内角のツーシームをさばいた。打球は低い弾道で左翼ポール際へ。「打った瞬間は入ると思わなかった。ファンの人が騒いでいたので入ったと思った」。第2打席では際どいコースの変化球を5度ファウルし、最後はフォークボールを左前に運んだ。4打席目はキッチリと見極めて四球。確変突入の雰囲気、日本野球に適応できそうな予感はたっぷりだ。

 メジャー経験はなし。それでもマイナー、独立リーグでは安定した成績を残してきた。後半戦からの入団。リーグこそ違えど、日本には負けられない相手がいる。インディアンス在籍時の08年、若手選手との交換トレードでパイレーツへ放出された。代わってイ軍に入団してきたのが、広島で活躍するバリントン。「彼は全米ドラフト1位。さまざまなチャンスをもらっていた。まさか日本にいるとは思わなかったよ」。マイナーリーガーの意地を、ド派手なデビューで見せつけた。

 「びっくりした。最高のスタート」と渡辺監督。チームは今季3度目の引き分け。勝ちにはつながらなかったが、最下位からの巻き返しへ、頼もしい助っ人が加わった。

 ▼西武・土井ヘッド兼打撃コーチ(マルハーンについて)期待はあった。うまく滑り出してくれた。ムチャ振りはしないからやってくれると思う。

 ◆ライアン・マルハーン 1980年11月29日、米カリフォルニア州生まれの30歳。03年ドラフト11巡目でインディアンスに入団。08年に交換トレードでパイレーツ傘下マイナーに移籍。メジャー昇格はなく、今季はメキシカンリーグのサルティリオでプレーしていた。マイナー通算9年間で打率・277、131本塁打、525打点。1メートル88、98キロ、右投げ右打ち。年俸1500万円。

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