チームカラー変えた健大高崎 9回の逆転呼んだ“足攻”

[ 2011年8月6日 13:32 ]

健大高崎―今治西 3回表健大高崎1死二、三塁、柳沢のスクイズで三走に続き二走の門村が生還。捕手伊藤、次打者長坂

第93回全国高校野球選手権大会1回戦 健大高崎7―6今治西

(8月6日 甲子園)
 「1日でも長く野球をやろう」。9回、最後の攻撃に向かう前に、健大高崎・青柳博文監督は、ナインにそう声をかけた。長くやるために一丸となった選手は、3連打で同点にし、さらにリリーフしてから1安打投球を見せた片貝が逆転のヒットを左前に執念で運んだ。

 15安打で今治西との打ち合いを制したが、それ以上に魅せたのが“足攻”だった。3回の先制点となったツーランスクイズは、「いつも練習していた」(青柳監督)と迷いなく、二塁走者が三塁ベースをけって生還。加えて計3盗塁と足で揺さぶる攻撃を仕掛けたのが、9回の逆転劇につながった。

 「相手が足を気にしてくれた」と青柳監督。無死二、三塁の同点機に走者を気にするあまり、今治西・矢野が投球に集中できず、同点、逆転打を許した。

 前年は打撃のチームを作り上げ、甲子園を狙ったが、好不調の波が激しく県大会準決勝で0―1で敗れた。以来、「足にスランプなし」とチームカラーを変えた。

 「これだけのお客さんがいる中でやれるのは幸せ。楽しんでいこう」と青柳監督の言葉で試合に臨んだ。伸び伸び、緊張せず自分たちの力を十分に発揮し、初出場初勝利。またこのチームで野球ができる日が増えた。

続きを表示

この記事のフォト

2011年8月6日のニュース