北のKマシン 駒大苫小牧を13回零封で17奪三振

[ 2011年5月13日 11:16 ]

(駒大苫小牧・北海道栄)延長13回187球を投げて完封した若林

春季全道高校野球大会支部予選

(5月12日 苫小牧緑ケ丘ほか)
 北海道栄が延長13回、1―0のサヨナラで駒大苫小牧を退け、支部代表決定戦進出を決めた。エース左腕・若林篤志(3年)が13回187球を投げ切り、7安打17奪三振の完封劇。「エース兼主将」にふさわしい力投で、チームを勝利に導いた。

 緊迫した投手戦を制した笑顔の輪の中心に若林がいた。先頭で迎えたこの回、相手失策に乗じ、左腕負傷の危険も顧みず二塁にヘッドスライディング。その後、2死三塁から暴投の間にサヨナラのホームを踏んだ。「(勝利まで)長かったですね」。若林が歓喜の雄叫びを上げた。

 劇的なシナリオは我慢の投球で演出した。初回、2回と得点圏に走者を背負った窮地をしのぎ、勢いに乗った。7回無死一、二塁では力のある直球とキレのある変化球で後続を3者連続三振。辛抱強く、最後まで隙を与えなかった。イニング間のストレッチと入念なキャッチボールで投げ切った初体験の187球に「腕が飛んでいくかと思った。もう記憶がない」と笑った。

 勝利への執念を抱いて、強豪に挑んだ。昨夏は札幌日大に、秋はチーム被安打わずか2で北海に屈した。夏はサヨナラの瞬間に、秋も救援で登板していた若林は「1点の重みを教えられた。辛いことがあってもあの時を思い出すだけだった」と振り返る。今年に入り、1度だけ昨夏のDVDを見返した。マウンドの自分の姿を目に焼き付け、同じことを繰り返さないと誓った。帽子のつばの裏に書いた言葉は「強気」。まさに有言実行の投球に、渡辺伸一監督(39)は「天も運も味方にできることをしようと。本人もチームも、取り組んできたことが報われた試合だった」と興奮気味に話した。

 チームのプライドを懸けた大一番をものにしても慢心はない。「自信になるが勘違いしないようにしないと。不細工でいいので1点を取る野球をしたい」と若林。歓喜をリセットし、次の戦いに挑む。

 ◆室蘭支部の1試合個人最多奪三振 春は04年2回戦で北海道栄・木興拓哉(元ロッテ、阪神)が苫小牧南から7回17三振。夏は09年1回戦で穂別・平野亮が平取から18三振、秋は05年準決勝で駒大苫小牧・田中将大(楽天)が室蘭大谷から17三振を奪っている。なお春の全道大会では、66年に室蘭工・木村照夫が釧路工戦(延長17回)でマークした30奪三振が最多記録。延長戦以外では、62年に札幌工・山下博が美唄東戦で19奪三振をマークしている。

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