西武の“ビジター男”古賀、チーム今季1号で開幕連勝 侍で「ピンチバンター」、通算4発は全て敵地

[ 2024年3月31日 05:30 ]

パ・リーグ   西武8―2楽天 ( 2024年3月30日    楽天モバイル )

<楽・西>4回、ソロを放ち迎えられる古賀(撮影・会津 智海)
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 ビジター男のバットが火を噴いた。西武・古賀が1号を含むプロ初の3安打と大暴れ。今季のチーム1号に「僕でいいのかなと思うけど、自分を褒めたい」と笑った。

 4―2の4回1死。相手先発・荘司の内角直球に「体が反応した」と腕をたたみながら、左翼席へ運んだ。6回は左前打、7回は右前打の固め打ち。「今年は1試合1本打つと決めているので良かった」とうなずいた。

 これがプロ通算4本目。しかも、全て敵地での一発だ。1年目にプロ初本塁打したZOZOマリンに始まり、昨年は京セラドーム、エスコンフィールド北海道でアーチを架けた。残るは故郷の福岡と本拠地。「早くホームでも打ちたい。一番盛り上がると思うので」と力を込める。

 春季キャンプは志願の居残り練習を積み、誰よりもバットを振った。夕暮れの球場で一人、ロングティーを打ち続けて両手はマメだらけ。「痛くてバットが振れなくなる」と針で何個も何個もマメをつぶし、テーピングをしながらでもバットを握り続けた。

 侍ジャパンに初選出された昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップでの韓国との決勝戦では「ピンチバンター」として優勝に貢献したが、今は違う。バットを振り込んできた成果は現れ、今季は「打てる捕手」として炭谷らとの激しい定位置争いを制す。

 守りでは同期入団の隅田を6回途中2失点に導く好リード。「調子が悪いなりにかわす配球ができて、今後の材料になった」と相棒を救った。15安打8得点の猛攻で、パ・リーグでは唯一の開幕連勝。その中心に24歳の若き扇の要がいる。(福井 亮太)

 ◇古賀 悠斗(こが・ゆうと)1999年(平11)9月10日生まれ、福岡県出身の24歳。福岡大大濠で3年選抜に出場し8強。中大を経て21年ドラフト3位で西武入団。22年5月5日ロッテ戦でプロ初出場し、同年5月7日の日本ハム戦で上沢から初安打。通算成績は128試合、打率.213、4本塁打、25打点。1メートル74、86キロ、右投げ右打ち。

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