広島 またもルーキー度会に被弾し、痛恨の開幕連敗… 新井監督も警戒警報「塁に出さないように」

[ 2024年3月31日 06:00 ]

セ・リーグ   広島1ー6DeNA ( 2024年3月30日    横浜 )

<D・広>7回、ベンチの広島・新井監督(撮影・島崎忠彦)
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 広島は30日のDeNA戦(横浜)に1―6で敗れ、2年連続で開幕2連敗を喫した。先発・黒原拓未投手(24)が初回の先頭・度会の顔付近に死球を与え、わずか3球で危険球による退場処分を受けると、救援陣も相手ルーキーに2試合連続本塁打を含む4安打を献上。29日の開幕戦でも逆転負けにつながる同点3ランを被弾しており、31日の第3戦は勢いを止めるための対策が急務だ。

 6点を追う9回、途中出場の田中と野間が安打でつないだ2死一、二塁で3番・小園が意地を見せた。1ボールから平良が投じた外角スライダーを捉えて中前適時打。遅きに失したとはいえ、第3戦につながる、零敗阻止の一打となった。

 「それまで凡退した反省を踏まえて最後は打てた。これからも試合の中で反省しながらやっていきたい」

 一矢報いた小園は前を向いて言う。試合は、しかし、序盤から流れを変えられないまま圧倒された。端緒となったのは先発・黒原が与えた初回先頭・度会への死球だ。異様な空気が敵地に充満する中、相手ルーキーには意のままにやられた。

 2点差となった2回1死一塁で2番手・河野が左前打を許すと、4点劣勢の4回には3番手・大道が右越え2ランを被弾する。4番手の塹江、6番手の中崎も長短打を浴びた。初回の死球でバッテリーは内角を攻めづらくなり、真ん中から外角の球を痛打された。

 DeNA担当・土生翔平スコアラー 初回の死球から内角には来ないと判断し、思い切って踏み込んできていた。賢いし、周りを見て、打てる範囲の球をしっかり打つのはさすが。明日(31日)はまたリセットし、対策をしていきたい。

 度会一人にやられている感が否めない。開幕戦で逆転負けにつながる同点3ランを被弾し、この日は2試合連続弾を含む4安打を献上。敵のルーキーが快音を響かせると、敵地の雰囲気が一変するだけにやっかいだ。

 「印象?まだ分からない」。普段から相手であっても褒めることをいとわない、新井監督にしては珍しい反応。「まだ2試合だから。今からデータがいろいろ出てくると思うから対策を練りたい。もちろん、塁に出さないように」と言葉を選びながら語った。

 開幕3連敗を阻止するためにも度会を止めたい。いや、長いシーズンを考えれば、このまま刺し身の「つま」に成り下がるわけにはいかない。何としても沈黙させる。 (江尾 卓也)

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