【センバツ】今秋ドラフト候補の健大高崎・箱山「野球辞めたい時期もあった」 乗り越えて初優勝

[ 2024年3月31日 14:57 ]

第96回選抜高校野球大会第11日 決勝   高崎健康福祉大高崎3―2報徳学園 ( 2024年3月31日    甲子園 )

<高崎健康福祉大高崎・報徳学園>優勝を決め、喜ぶ高崎健康福祉大高崎・箱山(撮影・岸 良祐)
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 決勝が行われ、春夏通じて初の優勝を目指す高崎健康福祉大高崎(群馬)と22年ぶり3度目の優勝を目指す前年準優勝の報徳学園(兵庫)を3-2で下し、初優勝を飾った。群馬県勢としては69年ぶり3度目の決勝進出で、初の制覇となった。

 健大高崎は最速150キロ右腕・石垣元気投手(2年)が先発。前日の準決勝で7回9安打4失点、116球と熱投し、連投となって立ち上がりで2点を失った。

 それでも、直後の攻撃で2死一、二塁から5番・森山竜之輔内野手(3年)が、報徳学園の先発・今朝丸裕喜投手(3年)が投じた初球の内角直球を迷いなく振り抜き、同点の適時二塁打を放った。

 試合前、青柳監督は今朝丸を「世代ナンバーワンの投手ですからね」と警戒。4番・箱山遥人主将(3年)の後を打つ森山を打線のキーマンとして名を挙げていただけに、期待に見事に応えた形となった。

 同点の3回、守備では1死三塁から二直併殺で大ピンチを切り抜けた。すると、直後の攻撃で先頭の1番・斎藤銀乃助外野手(3年)が右翼線三塁打。続く2番・田中が強硬で一ゴロに倒れるも、3番・高山裕次郎内野手(3年)が右前適時打で勝ち越した。

 4回以降はお互いにチャンスを作りながらも必死の守りで追加点を阻止。石垣は8回に代打を出されて降板した。9回からエースの佐藤龍月投手(2年)が登板。無失点に抑え、1点差で逃げ切った。

 今秋のドラフト候補で主将も務める4番の箱山遥人捕手(3年)は「大会が始まる前から、これで日本一をとれなかったらしょうがないというくらいの準備をしてきた。技術的、精神的な準備をやってきたので有言実行というか、そういうことができてすごいうれしいです」と感無量の様子。

 「新チームが始まってうまくいかないこともあった。自分自身もキャプテンを辞めたい時期であったり、野球を辞めたい時期もあったんですけど…こうやって自分の言ったことに仲間がついてきてくれて、日本一をとれるチームになった。本当に仲間に感謝しています」と感謝。

 2年生投手を見事にリードしたが、「佐藤と石垣は毎試合2人で投げてくれて。この2人なくしては日本一はなかった。この大会でもっと精神的にも技術的にも成長してくれた。また夏の甲子園優勝に向けて、レベルアップしていきたい」と後輩を称え、夏を見据えた。

 兵庫代表の報徳学園が相手の決勝。「相手の報徳さんは地元ですし、すごい応援の中で、完全アウエーの中でやらせてもらった」と振り返り、「100周年という記念の大会、低反発バットとかいろいろ変化がある大会だったが、優勝できていろんな方々に支えられてここまで来た。感謝を伝えたい」と締めくくった。

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