山本由伸「落ち着いて自分の投球ができた」5回2安打無失点、メジャー初勝利はならずも納得の表情

[ 2024年3月31日 14:07 ]

ナ・リーグ   ドジャース5―6カージナルス ( 2024年3月30日    ロサンゼルス )

ドジャース・山本由伸(AP)
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 ドジャースの山本由伸投手(25)が30日(日本時間31日)、本拠でのカージナルス戦で米本土&本拠地初先発。初回を3者連続三振で立ち上がるなど5回2安打無失点の好投を見せ、勝ち投手の権利を持って降板したが、救援陣はリードを守れず、山本の勝ち星は“消滅”、勝敗はつかずにメジャー初勝利はならなかった。ド軍は延長戦の末に5―6で敗れ、「2番・DH」で先発出場した大谷翔平投手(29)は5打数1安打、1四球だった。

 山本は、本拠ドジャースタジアムで初登板。日本のオリックス時代からのおなじみの登場曲、VINAI&SCNDL「Frontier(Extendet Mix)」を背に初回のマウンドに上がり、先頭のドノバンを見逃し三振に斬って取ると、ゴールドシュミット、ゴーマンをスプリットで空振り三振で3者連続三振。2回は1死からカーペンターに左前打を許したが、ヘレーラを捕ゴロ、2死二塁からはバールソンをスプリットで空振り三振に仕留め、3、4回は3者凡退に抑えた。雨脚が強くなり、35分間中断したが、再開直後の5回も2死からバールソンに左中間二塁打されたもののクロフォードを左飛に打ち取り、この回で降板した。68球中45球がストライクだった。

 ド軍は5回にベッツ、大谷の連続四球で1死一、二塁として、フリーマン、スミスの連続適時打で2点を勝ち越したが、7回に3番手・ケリーが打ち込まれて5失点。逆転を許し、山本の勝ち星は消滅した。9回に2点差を追いついたが、延長戦の末に敗れた。

 試合後、山本は「前回はすごい悪いピッチングだったので、そこからしっかり落ち着いて立て直せたのと、いい感覚は徐々に出てきていたので自信を持って今日マウンドに上がりました」と言い、初の本拠地でのマウンドについて「歓声も凄くて気持ちよく投げられました。そんなに大きく変えたところはないんですが、落ち着いて自分の投球ができたと思います」と話した。中断については「思ったより(中断が)長くなかったので裏で準備しなおしてマウンドに上がりました。長引いたら交代になったと思う。寒さとかはそんなに気になるほどではなかったです」と話し、「少しずついい感覚が出てきたのもありました。どうしていくかは明確にあったので、変な焦りとか不安はそこまではなかったです。前回登板は失敗していたので、すごくきょうまで長かったですね」と振り返った。

 韓国・ソウルでメジャーデビューした21日のパドレス戦は、1回4安打5失点と打ち込まれ、初黒星を喫した。先発での1回降板は自己最短、1イニング5失点も自己ワーストタイの屈辱的なマウンドとなっていた。米国に戻ってからは次回登板まで登板間隔が空くことから25日と28日と2度ブルペン入りして調整。試合前日は約90メートルの遠投を行って最終調整して、この日のマウンドに上がった。

 投手史上最長かつ最高総額となる12年3億2500万ドル(決定時約462億円)で加入したメジャー1年目。メジャーデビュー戦のリベンジがかかっていた。

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